製造業の新規受注 ~商談で受注するポイント その1~

中小企業、特に下請けと呼ばれる企業が売上を増やすためには、新規顧客を開拓することは非常に重要です。

現在のように大手企業が海外へ進出し、国内産業の空洞化が進行している状況では、売上の何割も占めていた大口の受注が突然なくなってしまうことがあるかもしれません。

以前もある会社で、売上の3割を占めている品種の発注が翌月からなくなると、取引先から突然宣告されました。

理由は、発注先の海外工場が立ち上がり、その工場の稼働率を上げるために今まで外注に出していた部品を、その工場で生産することにしたからです。

3割の売上が突然なくなるわけですから、当然赤字となり大変苦労されていました。

このようなことを避けたるためには、日頃から地道に新規の顧客を開拓し、特定企業への依存度を下げることが必要です。

そのためには、企業の営業力が重要になります。

製造業の新規顧客開拓の商談

 

例えば、紹介や名刺交換などで、新規の見込み客と面識ができれば、訪問・対面営業により受注できる可能性が出てきます。

この場合、訪問がうまくいけば、次の受注につながる可能性が出てきます。

ところが面談しても、

「話しがつながらない」

「受注にならない」

場合もあります。

 

私は、メーカーの技術者だった時代、頻繁にいろいろな会社の営業と会っていました。

そのとき、

「また会いたい」と思ったときと、

「会ったのは、時間のムダ」と思ったときがありました。

その差は、どこにあったのでしょうか。

同じ趣味で会話が盛り上がったからでしょうか。

 

いいえ

 

ひとつは、良い「おみやげ」を持ってきてくれたときです。

この「おみやげ」とは、自分に取って有益な情報の事です。

その業界の人しか知り得ない情報や、自分に関心のある技術分野の情報は、とてもありがたかったです。

 

もうひとつは、自分の困っていることを聞いてくれる、そして解決方法を提示してくれることです。

技術開発の課題は非常に多く、どの営業の方とあっても、課題はありました。

ただ、私自身が課題に対して漠然としたイメージの状態で、具体的に明確になっていないことが多かったです。

それが営業の方との会話の中で、具体的なイメージができれば、課題解決の糸口になります。

あるいはその商談の中で、解決策まで提案されれば、それはもう

「この会社に頼みたい」

になります。

 

でも、…

多くの営業の方は、話題がそこにいかないのです。

そうすると商談は

「相手の売り込みを聞くだけか」、「ただの雑談」

になり、時間のムダと感じてきます。

いつ席を立とうかと時計を気にしたり、会話を打ち切るタイミングを探します。

でも、心の中では

「違う! 聞いて欲しいのはここなんだ!」

と叫んでいたのかもしれません。

でも、その「聞いて欲しいこと」は

私自身も漠然としているため、相手に自ら言うことはありません。

では、どうしたら「聞いて欲しいこと」へたどり着けるのか

これは質問の力が非常に重要になります。

この質問の技法については、SPINというものがあります。

これについては、別の機会にお話しします。

 

トップ企業が次々と導入した営業スキル「SPIN」については、こちらから参照いただけます。

売れる説明のポイント「FAB」については、こちらから参照いただけます。

「SPIN」の核心、4つの質問については、こちらから参照いただけます。

ものづくりの営業におけるSPINの応用 その1については、こちらから参照いただけます。

 

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