TPPが起こす変化、そのとき生き残る中小企業とは?

TPP参加により、モノづくり下請け企業は技術的な課題やB to Bマーケティングにより製造業の営業を積極的に行う必要があります。

マスコミの論調では、日本がTPPに参加することは明かと感じられ、今後企業がさらなる国際競争にさらされることは避けられないといえます。

 

TPP参加国

TPP参加国の地図

そのような環境下でモノづくり中小企業、特に下請け企業が生き残るには、

新規顧客開拓やマーケティングといった取り組みが必要になってきます。

 

この下請け企業のマーケティングについて、

昨年のプレス技術5月号に中村和夫氏が述べています。

中村氏は、今後下請け企業が生き残るためには、

下請け企業といえどもマーケティングが必要であるといいます。

ここでマーケティングとは、必要とされる加工技術の移り変わりを

適切に把握し、それを身につけることです。

 

中村氏は、マーケティングにおいて

製品計画は「加工技術計画」であり、

市場調査は「親会社の要望技術探索」であり、

宣伝・販売は、「新規親会社へのPR」であると述べています。

そして今後は、「時流に乗った加工技術を身につけて発展する下請け工場」と

「気が付いたら廃れていく技術や設備しかない下請け工場」

に分かれてしまうと述べています。

またこの記事では、N社の事例が挙げられています。

 

以下、プレス技術2012年5月号から引用。

切削加工下請け工場N社では次のような情報取得活動を行っている。

中略

訪問活動をしているのは社長・工場長と2人の現場管理者である。

それぞれ管理の仕事の合間を縫って、年間20社くらいを対象に手分けして訪問している。

その20社はどういう基準で選ぶかというと

1. かつて取引があった企業

2. 新製品を発売した企業

3. 従業員を募集している企業

4. 広告を頻繁に出す企業

5. こちらが購入している製品メーカー

などである。

N社長の体験で親会社の対応はおおむね次の3つに分かれる。

1) 門前払いかそれに近い対応

2) 一通りこちらのPRは聞いてくれ、記録にとめてくれる

3) かなり詳しく技術内容を聞き取り、親会社側が要望する技術についても話し合ってくれる。

運良く3) に当たればキミのところで

「SUS304材を加工できるか」

「チタンやマグネシウムを加工したことがあるか」

「寸法差ミクロン単位の加工は可能か」

というような具体的な要望情報が得られることがある。

もちろん3) の企業は希だ、しかしゼロではない。

1) 2) に当たることに堪えて根気よく訪問活動を続けていれば、

すこしずつ3) の情報が集まってくる。

引用ここまで

 

このような飛び込みの製造業の営業は大変ですが、

目的が技術的な課題の情報を入手することであるため、

受注目的よりは心理的な負担は少ないと思います。

その飛び込みの製造業の営業をする際に、

会社を選ぶ基準として上記の記事は参考になります。

このような技術的な課題の情報を入手できれば、

既存の設備でも、あらたな材料やちょっと複雑な形状を加工することで、

他社と差別化できる可能性があります。

 

プレス加工X社は、特殊な金型技術を持ったメーカーから金型を購入し、

プレスの試作品を展示会に出したところ非常に多くの引き合いが来ました。

これも1) 必要とされる技術ニーズと、2) 技術を持っている金型メーカー、

という2つの情報があったためです。

今後は、下請け企業といえども親会社からの技術ニーズだけでなく、

広く技術的な課題の情報を収集することが重要になると考えられます。

 

こうして顧客を訪問する際、自社が顧客に提供できるような技術情報や、

自社の強みがあれば、自信を持って訪問できます。

 
 

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