平成28年度補正 革新的ものづくり・商業・サービス開発支援補助金(通称 ものづくり補助金)申請書の書き方

当サイトは、主に企業の方が自ら、平成28年度補正 革新的ものづくり・商業・サービス開発支援補助金(通称 ものづくり補助金)申請書を書く際の注意点とポイントをまとめたサイトです。

今までの情報を基に、初めて申請書を作成する際に戸惑うことや、見落としがちなことをまとめました。

ただし、これは採択結果を保証するものではありません。

ご利用は自己責任で行っていただき、当サイトを利用したことで生じたあらゆるトラブルについて、当サイトは責任は負いかねることをご理解願います。

 

また当サイト管理者は、申請書の作成代行業務は行っていないことを、ご理解願います。

 

平成28年度補正 革新的ものづくり・商業・サービス開発支援補助金(通称 ものづくり補助金)について

 
平成28年度補正 ものづくり補助金とは、どのような補助金でしょうか。

ものづくり補助金が開始された当初の平成24年度補正の公募要領には以下のように書かれていました。

ものづくり中小企業の競争力強化を支援し、ものづくり産業基盤の底上げを図るとともに、
需要の喚起と好循環を促し、経済活性化を実現する。

(平成24年度補正 公募要領)
 

そして今回の平成28年度補正 ものづくり補助金の公募要領には以下のように書かれています。

国際的な経済情勢の変化に対応し、足腰の強い経済を構築するため、経営力向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための中小企業・小規模事業者等の設備投資の一部を支援します。

(平成28年度補正 公募要領)

 

一般的に国の補助金は、企業の試作や研究開発に対して補助されるものが大半で、日常の生産活動に使用する設備が対象となること極めて限られています。

しかし、ものづくり補助金については、平成24年度補正 公募要領にあるように「中小企業の設備投資を促進し、景気を浮揚させる」という景気対策の側面もあり、生産活動に使用する設備投資も最大1,000万円までが補助金の対象となります。

これが、ものづくり補助金が人気の秘密です。

加えて、平成28年度補正では、「国際的な経済情勢の変化に対応し、足腰の強い経済を構築するため、経営力向上に資する」と書かれています。

従って、そのような成果を目指す事業計画を作成すれば採択の可能性は高まります。

 

その一方で、補助金は採択により決定されます。
申請書の内容を審査して、評価点の高い申請が採択されます。
そう聞くと「うちのような零細企業ではとても無理」と思うかもしれません。

 

しかし現実には、1人で行っている零細企業でも採択されています。
中小企業が取り組む技術開発の多くは、技術的に高度な開発です。
しかし企業自身が、技術の高度な点に気が付いていません。

このことは多くの中小企業の申請書を見てきた私が自信を持って言えます。

 

一方で企業が自力で公募要領を見て申請書を書いても、

「革新的な設備投資」や「革新的なサービス・試作品の開発」

がしっかり書かれておらず、審査員に伝わらないことが多々あります。

あるいは審査員が求める内容が、書かれていなかったりもします。

自社のやっていることを審査員にきちんと伝え、審査員が求める内容をもれなく書けば、企業の方が作成しても、採択は十分可能と考えます。

企業の方が、このようなチャレンジをするのに、本ガイドが役立てば幸いです。

 

本サイトの構成

 
以下に本サイトの構成を示します。

  1. 採択される申請書のポイント
  2. 必要な要件(平成28年度補正ものづくり補助金の例)
  3. 審査基準(平成28年度補正ものづくり補助金の例)
  4. 申請書に必要な事項
    1) 基本ストーリーを考える
    2) 対象事業が補助事業か確認
    3) 申請書の項目作成1 (自社の現状と経営課題)
    4) 申請書の項目作成2 (技術的課題)
    5) 申請書の項目作成3 (補助事業の成果)
    6) 申請書の項目作成4 (事業実施のための体制)
    7) 申請書の項目作成5 (賃上げ)
    8) 申請書の項目作成6 (表題、要約)
  5. 申請書作成の注意点
  6. 申請書 テンプレート

 

1. 採択される申請書のポイント

 

採択されるためのポイント

補助金申請書が採択されるためのポイントは、以下の5点です。

  1. 申請書に必要な事柄を漏れなく記入する
  2. 審査項目の内容は、全て項目の小見出しをつけて記載する。
  3. 事業課題、達成目標などはできる限り数値で定量的に明記する。
  4. 事業課題(経営課題)から、補助金による事業(以下、補助事業)によって課題が解決、そしてその成果までのストーリーが一貫している。(ブレがない。)
  5. 国の担当者が税金を投入して支援したくなるような取り組み

 

ものづくり補助金は、申請書に書くべき内容が非常に多くあります。しかし申請書の書式には、細かく記載されてなく、申請者が書かなければなりません。

本資料は、平成28年度補正ものづくり補助金の申請を例として、必要な項目を網羅しています。

 

補助金は選考

多くの補助金の審査は選考、つまり複数の申請の中から選ばれます。
選ぶ基準は、税金を投入して支援する事業にふさわしいかどうかです。
そして他の申請書と比較して、事業内容が優れていることです。

ここで優れているという意味は、技術レベルの底上げになっている、新たな産業や市場の開拓になっている、投入する税金に対して費用対効果が高い、などです。
皆さんも国の担当者になったつもりで、貴重な税金を投入する事業を選定するとしたら、どのような事業を選べばよいか想像できると思います。

 

頑張っているというストーリー

多くの補助金は一生懸命頑張っている中小企業を支援するためのものです。
担当者もそういう企業を応援したいと思っています。
そのためには、頑張っていることを理解してもらう為のストーリーが必要です。

これは図1のような起承転結でストーリーを構成すると分かりやすいです。

 

図1 申請書全体のストーリー

図1 申請書全体のストーリー


 

経営課題の明確化

このストーリーを作成するためには、自社の事業を見直し、自社の強みを明らかにする必要があります。
そして今後の市場の変化、顧客の動向、技術の変化を予測し

そこから自社が行うべき経営課題を具体的に考えます。

それを補助事業により解決します。

そして、その結果どのような成果が生じるのか考えます。
最後に、その成果が税金を投入したくなるような成果なのか、考えます。

これは自社の経営を大きく変えるような取り組みになります。
それを具体的に実行できるレベルまで計画し、申請書に書き表すことで、担当者が税金を投入して支援したくなるような申請書になります。

 

2. 必要な要件(注意 以下は平成28年度補正ものづくり補助金の例)

 

補助金の対象要件は、それぞれの補助金の公募要領に書かれていますので、該当するかどうか事前確認します。
例えば平成28年度補正ものづくり補助金では、以下のように書かれています。

 

認定支援機関の全面バックアップを得た事業を行う中小企業・小規模事業者であり、以下のいずれかに取り組むものであること。

「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン」で示された方法で行う革新的なサービスの創出・サービス提供プロセスの改善であり、3~5年で、「付加価値額」年率3%及び「経常利益」年率1%の向上を達成する計画であること。
または「中小ものづくり高度化法」に基づく特定ものづくり基盤技術を活用した革新的な試作品開発・生産プロセスの改善を行い、生産性を向上させる計画であること。

 

ものづくり補助金の類型

事業の類型と設備投資の有無から以下のように分類できます。
 

平成28年度補正ものづくり補助金の類型

平成28年度補正ものづくり補助金の類型


 
どの事業を選択するのか、わかりやすく図に表すと以下のようになります。
 
平成28年度ものづくり補助金の類型と対象企業

平成28年度ものづくり補助金の類型と対象企業


 

 
このように整理すると、平成27年度補正と比べて、変わってくるのは第四次産業革命型と、増額要件1と2になります。
 

第四次産業革命型のポイント

 
第四次産業革命型では、適合要件が公募要領の6ページに小さく書いてあります。その中で、IoT、AI、ロボットなどの用語が出てきます。
これらについての詳細は、後述します。
結論として、第四次産業革命型は以下の要件に適合する必要があります。
 
複数の設備や機械をネットワーク(インターネット)でつなぎ、AIやロボットを活用して、

  1. 監視(モニタリング)
  2. 保守(メンテナンスサービス)
  3. 制御(コントロール)
  4. 分析(アナライズ)

 
上記のいずれか1つ以上を行う革新的ものづくり
 
従って、以下の3要素が必須となります。
 

 第四次産業革命型に必要な要素

第四次産業革命型に必要な要素


 

(訂正 社内LANもIoTに含まれます。2016年11月28日愛知県中小企業団体中央会の公募説明会での説明より)

この3つの要素をすべて満たしたうえで、革新的なものづくりを行う事業が必要です。
その際、事業の本質は、上記の3つであり、これにより事業課題を解決するような事業にしなければなりません。
 

4. 雇用・賃金拡充による増額のポイント

 
【増額要件1】 5%の賃上げと雇用増(維持)
全従業員の平均賃金を5%増額(実績報告が必要)
雇用者の維持・増加
 

1) 対象なる従業員

雇用保険対象者すべてです。
具体的には、正社員、パート、アルバイト、契約社員、非正規社員、出向、嘱託を含みます。

2) 平均賃金と対象となる賃金

給与支払総額のうち、賞与・通勤手当・家族手当・時間外割増賃金を除いたものです。
平均賃金は、対処となる賃金を、時間給または時間換算額で算出します。

 

対象となる賃金

対象となる賃金


 

3) 実績報告

事業終了時点から遡った6ヶ月間の平均賃金と、前の期の同じ6ヶ月間の平均賃金を報告します。

追加
採択後、中央会が用意したホームページに雇用保険対象者全員の該当期間6ヶ月と、1年前の6ヶ月の賃金実績を入力する必要があります。

4) 退職者が出た場合

雇用の増加、又は維持が条件なので、退職者が出た場合は補充しなければなりません。
ただし、同じ職種を補充しなければならないとは書いてありませんので、パート社員や非正規社員の補充でも構いません。

 

【増額要件2】 最低賃金グループの10%の賃上げ

全従業員の賃金の下位10%の平均賃金を10%増額(実績報告が必要)

 
《注意点》

  • 最低賃金グループに1,000円以上のものがいれば、対象外(都市部では、最低時給が900円を超えていて注意が必要です。)
  • 最低賃金が現状で地域別最低賃金を下回っていれば、対象外

 
従業員30人の場合、3人(端数切り上げ)
 

最低賃金グループ

最低賃金グループ


 

3. 審査基準 (注意 以下は平成28年度補正ものづくり補助金の例)

 
審査項目は、公募要領に以下のように明記されています。
 

(1)補助対象事業としての適格性

<補助対象事業における主な留意事項>(5)に掲げる補助対象外事業(7~8ページ参照)に該当しないか。

 

(2)技術面

① 新製品・新技術・新サービス(既存技術の転用や隠れた価値の発掘(設計・デザイン、アイディアの活用等を含む))の革新的な開発となっているか。

○ 【革新的サービス】においては、中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドラインで示された方法で行うサービスの創出であるか。
また3~5年計画で「付加価値額」年率3%及び「経常利益」年率1%の向上を達成する取組みであるか。

○ 【ものづくり技術】においては、特定ものづくり技術分野の高度化に資する取組みであるか。
また3~5年計画で「付加価値額」「経常利益」の増大を達成する取組みであるか。

○ 「第四次産業革命型」においては、「IoT・AI・ロボットを用いた設備投資」を行う取組みであるか。

② サービス・試作品等の開発における課題が明確になっているとともに、補助事業の目標に対する達成度の考え方を明確に設定しているか。

③ 課題の解決方法が明確かつ妥当であり、優位性が見込まれるか。

④ 補助事業実施のための体制及び技術的能力が備わっているか。

 

(3)事業化面

① 事業実施のための体制(人材、事務処理能力等)や最近の財務状況等から、補助事業を適切に遂行できると期待できるか。

② 事業化に向けて、市場ニーズを考慮するとともに、補助事業の成果の事業化が寄与するユーザー、マーケット及び市場規模が明確か。

③ 補助事業の成果が価格的・性能的に優位性や収益性を有し、かつ、事業化に至るまでの遂行方法及びスケジュールが妥当か。

④ 補助事業として費用対効果(補助金の投入額に対して想定される売上・収益の規模、その実現性等)が高いか
(【革新的サービス】においては、3~5年計画で「付加価値額」年率3%及び「経常利益」年率1%の向上を達成する取組みであるか。
【ものづくり技術】においては、3~5年計画で「付加価値額」「経常利益」の増大を達成する取組みであるか)。

※ 小規模企業者(44~45ページの「小規模企業者について」を参照)の技術面・事業化面における体制については、小規模企業者の実態に見合った審査を行います。

※ 小規模企業者(36ページの「小規模企業者について」を参照。)の技術面・事業化面における体制については、小規模企業者の実態に見合った審査を行います。

 

(4)政策面

① 厳しい内外環境の中にあって新たな活路を見出す企業として、他の企業のモデルとなるとともに、国の方針(「経済の好循環実現に向けた政労使の取組について」において示された賃金上昇に資する取組みであるか等)と整合性を持ち、地域経済と雇用の支援につながることが期待できる計画であるか。

② 金融機関等からの十分な資金の調達が見込めるか。

③ 中小企業・小規模事業者の競争力強化につながる経営資源の蓄積(例えば、生産設備の改修・増強による能力強化)につながるものであるか。

 

(5)加点項目(加点内容は【様式2】事業計画書(6)その他を参照してください)。

① 総賃金の1%賃上げ等に取り組む企業

② 本事業によりTPP加盟国等への海外展開により海外市場の新たな獲得を目指す企業

③ 応募申請時に有効な期間の経営革新計画の承認を受けている(承認申請中を含む)企業

④ 第四次産業革命型・一般型に応募する応募申請時に有効な期間の経営力向上計画の認定を受けている(認定申請中を含む)企業

⑤ 小規模型に応募する小規模企業者

⑥ 台風7、9、10及び11号の激甚災害指定地域に所在する事業所で事業を実施する企業

⑦ IT化に取り組む企業

※ 加点項目については、【様式2】事業計画書の各項目の☑を付され、公募要領や様式等で求められる記載内容の具備や添付書類の提出(22ページ参照)のほか、各要件に合致した場合にのみ加点されます。

 

申請書に必要な具体的な内容

従来の公募要領では審査項目は公開されていましたが、書くべき内容についてはあまり詳しくありませんでした。
今回は、公募要領の19ページから、5.事業の具体的な内容として書かれています。

 
その1:具体的な取組内容(27ページ 表2:審査項目(2)参照)

  1. 本事業の目的・手段について、今までに、自社で取り組んできた経緯・内容をはじめ、今回の補助事業で機械装置等を取得しなければならない必要性を示してください。
    また、課題を解決するため、不可欠な工程ごとの開発内容、材料や機械装置等を明確にしながら、具体的な目標及びその具体的な達成手段を記載してください
    (必要に応じて図表や写真等を用い具体的かつ詳細に記載してください)。
    事業期間内においては機械装置等の取得時期や技術の導入時期についての詳細なスケジュールの記入が必要となります。
    (27ページ:審査項目(2)①~④参照)
  2. 【革新的サービス】の応募申請においては、新たな製品・サービスを顧客等の他者に対し役務としてどのように提供するのか具体的に説明するとともに、「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン」で示す方法との関連性を説明してください。
  3. 【ものづくり技術】の応募申請においては、「中小ものづくり高度化法」の12分野との関連性を説明してください。
  4. 本事業を行うことによって、どのように他者と差別化し競争力強化が実現するかについて、その方法や仕組み、実施体制など、具体的に説明してください。(27ページ:審査項目(2)③、④参照)
  5. 連携体で応募申請する場合は、各事業者ごとの役割分担や連携の内容などを具体的に説明してください。

 
その2:将来の展望(本事業の成果の事業化に向けて想定している内容及び期待される効果)

  1. 本事業の成果が寄与すると想定している具体的なユーザー、マーケット及び市場規模等について、その成果の価格的・性能的な優位性・収益性や現在の市場規模も踏まえて記載してください。
    (27ページ:審査項目(3)②参照)
  2. 本事業の成果の事業化見込みについて、目標となる時期・売上規模・量産化時の製品等の価格等について簡潔に記載してください。
    (27ページ:審査項目(3)③参照)
  3. 必要に応じて図表や写真等を用い具体的かつ詳細に記載してください。
  4. 【革新的サービス】に応募申請される方は「革新的なサービスの創出・サービス提供プロセスの改善を行い、3~5年計画で「付加価値額」年率3%及び「経常利益」年率1%の向上を達成する計画」の根拠を具体的に記載してください。
    (詳細を別添資料とすることも可能)。
    (27ページ:審査項目(3)④参照)
  5. 【ものづくり技術】に応募申請される方は、「革新的な試作品開発・生産プロセスの改善を行い、3~5年計画で「付加価値額」「経常利益」の増大を達成する計画」の根拠を具体的に記載してください(詳細を別添資料とすることも可能)。
    (27ページ:審査項目(3)④参照)
  6. 会社全体の事業計画(表)における「付加価値額」「経常利益」等の算出については、算出根拠を明記してください。

 

申請書に審査項目の内容がすべて書かれていること

審査は、公募要領に示された審査基準に基づき行われます。
その詳細は公開されていないため不明ですが、一般的には各審査項目を採点し、その合計で判定すると考えられます。
従って総ての審査項目に該当する内容が申請書に書かれていなければなりません。

 

該当する審査項目の内容には、小見出しをつける

申請書は非常に多くのことが書かれているため、審査員は審査項目に該当する内容を探すのは容易ではありません。
もし必要な個所を審査員が見つけることができなければ採点できません。
そして一つでも採点で0点になれば、そこで不採択になってしまいます。

 

審査員は、専門用語が分からない

審査は、外部有識者により構成される採択審査委員会において審査されます。
しかしものづくり補助金を申請する企業の事業分野は幅広く、自社の事業分野を良く知らない専門家が審査する可能性は高いです。
事業計画書に専門用語や業界用語が多いと、審査員が内容を理解できず不採択になります。
特に業界固有の専門用語は、気付かずに使ってしまうので注意が必要です。

 

単に機械買うだけでは採択されない

審査項目の(2)技術面 ①②は、設備投資だけでは訴求するのが困難です。
従って設備投資であっても、技術開発の視点が必要です。

 

採択されるには、他社より良い申請書

過去2年の採択率は、30%台~40%台の間であることから、審査は評価点の絶対評価でなく、採択率を基準とした相対評価の可能性があります。
自社の事業計画がいくら良くても、他社がより良い事業計画を出すと採択されません。
他社よりも少しでも良い事業計画を作成することが、採択率を高めるためには必須です。

 

公募要領の書式に従って書くと必要な内容が不足する

一方申請書の書式は「応募のハードルを下げる」ために、非常にシンプルになっています。
しかしそのまま書いていくと、どこに審査項目に該当する内容が書いてあるのか、非常にわかりにくい申請書になります。
そこで審査項目の内容に沿った小見出しをつけて、審査員が容易に審査できる申請書がおススメです。

 
本ガイドの最後に申請書テンプレートのダウンロードへのリンクがあります。
 

4. 申請書に必要な事項

 

1) 基本ストーリーを考える

図2のように、自社の直面している経営課題(この資料では、事業課題)を考え、それを解決するために補助金を活用してどのような事業を行うのか、それによりどのような成果が自社にもたらされるのか、考えます。

 

全体のストーリー

全体のストーリー


 

ストーリーの骨格がぶれないように

これは申請書の骨格を成すストーリーであり、申請書の中で一貫してぶれないようにします。
当初の目的とした事業課題と解決方法が合っていない、事業課題と成果がずれている申請書もあります。そうなると審査する側もその事業に本当に効果があるのか疑問を持ち、評点が下がります。

 

事業課題

受注減少、コストダウンによる利益率低下など本当に困っていることを書きます。

 

解決方法

導入する設備、開発テーマなど具体的な内容を書きます。設備の費用も明確にします。

 

成果

自社がどうなると良いのか、5年後までの姿を思い浮かべます。

 

2) 対象事業が補助対象か確認

やりたい事業が補助対象事業か確認します。
設備投資の有無、試作開発の有無で申請可能な金額や申請する補助金のタイプが変わります。

設備によっては、補助期間中に導入できなかったり、終了間際に納入されることがあります。
その場合、設備導入後の短い期間に技術課題の解決に取り組むのは困難です。

〈申請枠〉(平成28年度補正ものづくり補助金の場合)

第四次産業革命型 IoT機能 □ 監視  □ 保守  □ 制御  □ 分析         IoTへの付加機能 □ AI □ ロボット
一般型 □ 
小規模型  □ 設備投資のみ  □ 試作開発等
雇用・賃金拡充への取り組み     
□ 雇用増加と5%賃上げ  □ 最低賃金Gを10%賃上げ

 

〈事業の時期〉

事業完了は、平成29年12月29日まで(小規模型は平成29年11月30日まで)
事業開始が4月からとして、9か月以内で完了する必要があります。

対象期間 

設備導入時期

 

〈ものづくり高度化法〉

「ものづくり高度化法」の定める12分野の技術のどれかを確認します。

「中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針の本文を見て、「該当する技術」と「高度化目標」は、本文にあるものを選択します。

ずばりない場合は近いものを探しますが、無理にこじつけると「該当しない」と判断される危険があります。

この「中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針」は、申請書で「技術の背景」「将来の展望」や「市場ニーズ」を書く際に参考になります。

12分野の(                             )に該当

 

〈革新的サービス〉

この段階では正確な原価計算ができませんから、およその売上目標を立てるだけでも良いです。

 

3) 申請書の項目作成1(自社の現状と経営課題)

 

(1) 自社の事業

既存の自社の事業を書きます。

例 プラスチック成型用の金型の設計製作、金型の補修、補修部品の製作

 

(2) 自社の商品・サービス(製品・部品)

例 金型は、主に自動車の制御機器のケース、ハーネスの固定部品など

 

(3) 自社の強み

競合に対する自社の有利な点・強みを分かる範囲で書きます。

 
申請書を書く際に重要なポイントです。もし強みが見つからなかったら、以下のような切り口で考えて見て下さい。
 
ヒント

  • 他社がやってなく、自社がやっていることは?
  • 顧客から良いと言われたことは?
  • こだわって行っていることは?
  • 機械の性能以上に使いこなしていることは?
  • ベテランでなければできないことは?
  • 過去に顧客から要求されて、苦労しながら実現したことは?
  • 品質、精度、納期、コストなどで独自に工夫したことは?
  • 特殊な工具、治具、組み立て方法、加工方法はないか?
  • 素人でもできるように工夫したことはないか?
  • 自社の前工程や後工程を取り込んで一貫生産していることはないか?

強みや競合については、SWOT分析などのフレームワークを使う方法もあります。

フレームの枠組みの中で考えると、浮かんでくることがあります。

SWOT分析の参考サイト

ただし、この作業は自社の技術について理解が必要です。

 

図2 SWOT分析

図2 SWOT分析


 

(4) 顧客

自社の顧客を書きます。

申請書の本文は非公開で、秘密は守られます。
具体的な取引先の社名などは書いた方がリアリティが高まります。

例 顧客は大手自動車部品メーカーD社の下請けのY社

 

(5) 顧客の要求・ニーズ

自社の顧客が要求していること、今後求めると思われることを書きます。

例 顧客のニーズは、海外生産の立ち上がり時間を短くするために、トライの回数を 1/2にすることである。製品のコストダウンの為に、樹脂成形時間を20%短縮することである。

 

(6) 事業上の課題

先ほど挙げた事業課題を再度書きます。
(1)から(5)の流れにつなぐような表現にします。

(今回の補助事業で機械装置等を取得しなければならない必要性)

例 金型の受注単価が低下し、利益率が低下している。ハーネスの固定分の金型は、中国製の金型の品質が向上し、顧客も一部中国製金型を導入し始めた。
より高付加価値の金型を受注し。利益率を改善する。

 

(7) 解決方法

解決方法を再度書きます。上記の流れにつなぐような表現にします。

 

(8) 今までの取組と異なる点

従来の事業とどこが違うのか書きます。

 

(9) 競合他社の違う点

この事業が競合他社の事業とどこが違うのか書きます。

 

(10) 顧客のメリット

この事業により顧客にはどのようなメリットがあるのか書きます。

 

4) 申請書の項目作成2(技術的な課題)

 

(11) 技術的課題

開発であれば、開発テーマの技術的に困難な点を書きます。

設備投資の場合であっても設備を導入した上で、他社ができないような独自の創意工夫を書きます。
できるだけ担当者が支援したくなるような課題、創意工夫、テーマを書きます。

しかし世界最先端のテーマである必要はありません。
最新の設備を導入しただけでは実現できないこと、例えば、機械の使いこなし、治具の工夫、機械の設定の工夫、材料と刃物の組合せなどを書きます。
ただし、専門用語、業界用語には注意します。

審査項目の技術面での革新性は、この部分で評価されます。

ひとつで弱い時は、複数書きます。多い時は、別表のように表にしても良いです。

 

 

(12) 解決方法

具体的な解決方法を書きます。文章だけで伝わらない場合は、図や写真を活用します。

 

(13) 具体的な目標(定量的・定性的)

技術的課題の解決の目標値です。
できる限り定量的な数値目標を入れます。
数値化できない場合、定性的な判断基準を入れます。

 

(14) 優位性

この技術的課題を達成することで、自社のどのような強みを強化し、他社に対する優位性が高まるのか書きます。

 
(どのように他社と差別化し、競争力強化を実現するのか、その方法や仕組みを具体的に説明します。)
 

表でまとめた例

技術的課題 解決方法 達成度 優位性
1
2

 

 

【12分野の技術との関係性】 又は【新製品・新技術・新サービスの革新性】

12分野の技術と技術的課題との関連性を書きます。

 

(15) 技術課題

(11)の技術課題を要約して書きます。

本事業の技術的課題は、***である。

 

(16) 12の技術分野

(15)の技術課題が「中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針12分野」のどれに該当するか書きます。

これは中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針12分野のうち、「***」に該当する。

 

(17) 川下製造業者等の共通の課題及びニーズ

「中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針12分野」から、今回の技術課題が川下事業者の共通の課題及びニーズのどれに該当するか書きます。

川下製造業者等の共通の課題及びニーズは、「**」である。

 

(18) 高度化目標

「中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針の高度化目標から該当する内容を書きます。

これは中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針の高度化目標「***」に該当する。

 

5) 申請書の項目作成2(補助事業の成果)

 

(19) 成果の寄与する市場

本事業がターゲットとしている市場を具体的かつ簡潔に記述します。
従来の取引先であれば取引先の市場、新たな顧客を獲得するのであればその市場を書きます。
航空機、医療・介護、次世代自動車、スマートグリッド、IoTなどの業界に貢献する場合は記載します。

本事業の成果の事業化が寄与するユーザーは、*****である。

 

(20) 市場規模

市場規模と市場シェアを書きます。
市場規模が分からない場合、以下のようにしてフェルミ推定を使って求めます。

フェルミ推定とは、実際に調査するのが難しい量を、いくつかの手掛かりを元に推論し、短時間で概算することです。

自動車のシート部品(リクライナ、アジャスタ)を製造しているA社の市場シェア

シート部品の市場は日本自動車工業会の調査によれば、シート部品(リクライナ、アジャスタ)の市場は、1,694億円である。

参考 平成23自動車年度 部品出荷動向調査結果(日本自動車工業会)

  • このうちリクライナが30%と推定すると、508.2億円
  • リクライナのうち自社の製造するリクライナ部品は20%と推定すると、102億円
  • 自動車メーカーT社の国内市場シェアが、50%なので、51億円
  • 自社の主要取引先 自動車部品メーカーB社のT社におけるシェアは40%なので20億円

自社の売上が6億円なので、自社のB社のシェアは30%

自社の国内市場シェアは、30%×40%×50%×20%=1.2%

このように部品メーカーでは、非常に低い数字になることがあります。

しかし市場シェアが審査対象になっているため、分からない場合はこのような考え方で計算します。

市場シェアは、部品メーカーではこのように非常に低い数字になることがあります。
意味がない気もしますが、市場シェアという言葉が審査対象に入っているため、このように推論します。
この数値の信ぴょう性を問われることはありません。

あるいは市場規模の推移を示したグラフや、競合製品との違いを示したポジショニング・マップなども良い方法です。

金型工業会の資料によれば、国内の金型生産金額は○△億円で、当社の売上は**億円の為、市場シェアは**%である。一方取引先Y社においては、年間金型発注金額は**億円であり、当社は**%を占めている。

 

(21) 市場のニーズ

本事業分野における市場のニーズを記述します。できる限りニーズを数値化します。
(5)の既存顧客のニーズと同じになる場合もあります。

本事業の成果の事業化が寄与する市場のニーズは、*****である。

 

(22) 本事業の成果が価格的・性能的に優位性や収益性を有すこと

本事業の成果により、自社の製品がどのように他社に対して優位となるか記述します。
優位性の内容は、

  • コスト面では、何パーセント削減など具体的に書きます。
  • 性能面では、生産性や精度、外観品質など具体的に書きます。
    どのくらい良くなったかは、定量的に数値で表します。
    外観品質など数値化が難しいものは、不良率何パーセント低下など他の指標で代替します。

その結果、自社の売上や利益にどのように貢献するか、記述します。

本事業の成果により、○○が△△するため、製造コストは*%削減するため、価格的に競合に対して優位となる。
また性能的にも・・

 

(23) 本事業による経営資源蓄積の効果

本事業により、高付加化価値の製造設備、低コストの生産体制、生産能力の増強など、今までになかったスキル、能力が自社に備わったか、書きます。
これが新たな自社の経営資源となり、それにより、自社の強みが強化され、競争力が高まったことを書きます。

本事業の成果により、○○することは、△△であり、これは当社にとって新たな経営資源の蓄積となる。

 

(24) 本事業の成果の事業化見込み(5年後の売上の増加計画と達成のための活動)

(目標となる時期・売上規模・量産化時の製品等の価格等について、簡潔に記載します。)

補助事業期間5年間の売上の増加の計画を立てます。

補助金の費用対効果を問われるので、5年後に、補助金額の3倍以上の売上の増加が望ましいです。

既存製品と補助事業の対象製品が異なる場合は、売上金額の増加を分けて考えます

計画した売上を実現する具体的な活動を書きます。
書かれている活動に具体性がないと、計画値は希望的数値で「絵に描いた餅」とみなされます。

そうならないためには、具体的な活動、アプローチする顧客(具体的な社名があればなお良い)、担当者、スケジュールなどを書きます。
そして採択されたら、実際に行います。(できないような活動を書くと、見抜かれます。)

 

(25) 補助事業終了後5年間の事業化スケジュール

予定している取組を例のように図式化します。

 

5年間の事業化スケジュール

5年間の事業化スケジュール


(注)「経過年数」とは本事業による補助事業終了後の経過年数を示します。
 

(26) 売上の増加額(5年間の売上と利益の増加計画)

5年後までの補助対象事業と会社全体の売上高の増加を考えます。
補助金では費用対効果が求められます。
補助金額に対して、5年後の売上高の増加を3倍以上が望ましいです。

(3~5年の間で「付加価値額」「経常利益」の増大を達成する計画の根拠を具体的に示します。)

補助事業対象製品売上高         (単位 千円)

補助対象製品売上高

補助対象製品売上高


(注)「経過年数」とは本事業による補助事業終了後の経過年数を示します。
 

(27) 補助金に対する費用対効果

例 補助事業対象製品の売上高は、
1年目 平成28年*月期 **円
5年目 平成33年*月期 **円
5年後の売上高の増加額は、**万円(**-**)であり、補助金の費用対効果は**倍である。

 

(28) 利益計画

5直近期末の決算書から、売上高、営業利益、経常利益、人件費、減価償却費を記入します。
(28)の売上高の増加計画に従い、利益計画を作成します。
補助金などで設備投資を行う場合、減価償却費の増加を忘れずに盛り込みます。

(「付加価値額」「経常利益」等の算出の根拠を明記)

【ものづくり技術】では、3年間平均で経常利益の年間伸び率1%以上、付加価値額の年間伸び率3%以上は必須ではありませんが、達成できるような計画が望ましいです。
付加価値額の伸び率を高めるためには、雇用を増やして人件費を上げる必要がある場合もあります。

 

表2 5年間の売上と利益の増加計画

表2 5年間の売上と利益の増加計画


 
追加 決算期の考え方が今回から変わっています。

※1 直近期末は補助金実施の前年度期末決算(実績又は見込)、1年後は補助事業実施年度末決算(計画)を指します。

(以前は、決算書ベースでしたが、今回は決算が出ていなくても、見込みで今期の数字を直近期末にあげます。) 
 
追加 伸び率の計算は対前年度はありません。

※3 伸び率は、直近期末を基準に計算してください(前年同期比ではありません)。

(以前の記入例では、前年同期比になっていましたので注意してください。) 
 

6) 申請書の項目作成3(事業実施のための体制)

 

(29) 社内体制
この事業の総責任者、開発責任者、開発従事者(メンバー)、経理責任者を書きます。

規模の小さい会社では、開発責任者と開発従事者が同じでも構いません。

経理だけは、できれば専任の担当をつけてください。

総責任者 代表取締役 経済次郎 開発責任者 取締役工場長 経済三郎

開発従事者 ○○○○ ○○○○ 経理部門責任者 ○○○○

 

(30) 技術的能力

この開発に従事する者の業務遂行能力を示します。
通常は開発に関係する業務の経験年数(5年以上)を書いておけば大丈夫です。
他に技能検定などの資格も有効です。

下記のように表にするとわかりやすいです。


自社の技術的能力の現状

氏名 役職 開発の担当内容 開発に関連する経歴
○○○○ 班長 溶接 ○○年
○○○○ 主任 設計 ○○年

 

 

(31) 社外体制

外部の協力者との関係を示します。多くの場合、左側に供給側の協力者(機械メーカー、材料メーカー、ソフトウェアメーカーなど)、右側に顧客など提供側の協力者を書きます。

供給側の協力者からは、一般的には設備などの設定、調整、運用に指導を受けます。
材料メーカーからは、材料の特性や材料に合わせた使い方、加工条件などの指導を受けます。

提供側の協力者には、例えば顧客には本事業で完成した製品の評価を行ってもらいます。
評価には、公設試験所を活用する場合、それも追加します。

記入は、下記のように協力関係を占めす図と、それぞれの協力者の役割を簡潔に書きます。

 

図3 社外との協力関係

図3 社外との協力関係


 

(32) 具体的な取組内容

設備導入から、立上げ、開発までのプロセスを書きます。

設備導入であれば、
1) 設備仕様確定、
2) 設備選定、
3) 整備導入・設置、
4) 装置教育、
5) テスト加工、
6) 評価、
7) 顧客の評価

最低でもこの7ステップはあると思います。

前述した技術課題の解決方法は、具体的な取組内容を書きます。
1)外部との連携
2)購入する備品・設備
3)数値化された達成度
を書きます。

さらに課題を解決するための工程ごとに、不可欠な開発内容、材料や機械装置等は漏れなく書きます。また具体的な目標及びその具体的な達成手段も記載します。(必要に応じて図表や写真等を用い具体的かつ詳細に記載します。)

1. 機械仕様の決定発注
B金属㈱、A会社㈱は、・・・・
2. 加工装置の製造
A会社㈱は、・・・・
3. 据付、試運転、調整
B金属㈱は、・・据付し、C会社㈱の協力を受けながら・・調整する。

 

(33) 事業実施のスケジュール

上記の具体的な取組内容の項目と合わせ、各項目の実施者と日程(矢印で可)を書きます。実施屋は、自社は担当者名、外部は会社名を記入します。

(機械装置の取得時期や技術の導入時期の詳細にスケジュールを記載します。)

表3 日程表

表3 日程表


補助事業実施期間      交付決定日より   ヵ月間を予定
 

(34) 当社の最近の財務状況と資金調達の見込み

自社の直近2年間の売上、経常利益、当期純利益を書き、経営的に問題ないことを示します。

決算書が赤字、債務超過の場合は、その理由を書き、それが今後解消される見込みであることを示します。
(債務超過が補助金の不採択の理由にはなりませんが、決算書から経営的に持続困難とみなされると不採択になります。)

また補助事業の自己負担分と、つなぎ融資についても書きます。


当社の直近の財務状況は、
平成26年3月期が、売上高*百万円、経常利益*百万円、当期利益*百万円、
平成27年3月期が、売上高*百万円、経常利益*百万円、当期利益*百万円である。

本事業に必要な資金のうち、補助相当額の融資については**銀行**支店より承諾を得ている。残りの自己負担分については、***する。

 

7) 申請書の項目作成4(賃上げ)

 

(35) 賃金上昇への取組

賃金上昇の取組が審査の対象に入っていますので、今までの取組と今後の計画を書きます。
これには実績の分る資料の提出が求められます。

① 前年の教育訓練費支出総額が給与支給総額の1%以上
該当する場合は、書きます。(証明書類が必要です。)

② 平成27年の給与支給総額が平成26年と比較して1%以上増加
平成28年の支給総額を27年と比較して増加させる計画

 

下記のように表に記載するとわかりやすいです。

実際は従業員の退職や業務の繁忙による残業の有無により、年間の給与支給総額は変わります。

賃上げを実施したにもかかわらず、これらの事情により年間の給与支給総額がマイナスした場合は、公募要領に載っている「年間支給総額に含めることができる金額」と「含めることができない金額」に分けて計算すれば正確な賃上げが算出できます。
(ただしこれを計算するだけで大変ですが。)

 
平成26年と27年の給与支給総額の比較

平成26年 平成27年 増加率
  %

 

また、平成28 年についても、***が見込まれるため、給与支給総額を引き上げる予定である。

平成27年 平成28年 増加率
  %

 

③ 平成28年の支給総額を27年と比較して1%以上増加させる計画を有し、従業員に表明

賃上げの計画は、上記②で書かれていれば良いです。
平成28年は実績がないので、従業員に表明した記録を提出します。
多くの場合、賃上げを明記した紙に経営者と従業員の印を押して、証拠とします。

 

(36) 地域経済と雇用創出に期待できる効果

地域経済に対しては、売上増加により地域中小企業・材料メーカーへの発注が増え経済が活性化、雇用増加による地域経済への貢献、賃上げによる社員の購買力増強などを挙げます。

例 本事業の成果により、(自動車部品の一層の低コスト化に貢献、短納期化により開発期間の短縮、技術向上による競争力強化)が得られ、地域の自動車産業の発展と地域経済に貢献する。
本事業により、売上、利益が増加し、**要員が不足するため、平成*年に*名雇用を増加する計画である。

 

8) 申請書の項目作成5(表題、要約)

 

(37) 表題

表題は審査対象ではありません。
ただし、審査員は、表題と要約を見て内容を想像し、読み進めていきます。
補助事業の内容を的確に伝える表題が望ましいです。

また設備投資であっても、開発、改善、新事業展開など新たな取組をイメージさせる表題にして、「機械を買って終わり!」と思われないようにします。

(30文字程度)

 

(38) 概要(要約)

ものづくり補助金は、表題と要約は公開される場合があります。
従って企業秘密に該当するものは書かないでください。
決められた字数の中で補助事業の概要が審査員に伝われば良いです。

自社の経営課題、補助事業の内容、12分野との関連、補助事業の予定する成果(売上増加、市場創造、新規開拓、利益率向上など)、航空・宇宙産業、次世代自動車、ヘルスケアなどに関連する場合は、そのキーワードを入れます。

(100文字程度)

 

4. 申請書作成の注意点

 

  • 審査者は専門技術に詳しいとは限りません。業界用語や専門用語は、できる限り減らし、どうしても必要な用語は、注釈を追加します。(言葉の意味が分からなければ、事業の革新性が審査員に伝わりません。)
  • 主語+述語、又は 主語+目的語+述語 のシンプルでわかりやすい文章を心がけます。長い文章は、意味を読み違えたり、作成者の意図が伝わらなかったりします。学会誌などに掲載される学術論文は参考になります。
  • 完成後は、第三者に読んでもらい、意味がちゃんと伝わるか確認します。できれば専門知識のない人に読んでもらうと良いです。
  • 内容は論理的に整合が取れるように注意します。例えば「AはBである」、「BはCである」、「故にAはCである」となるようにします。時々「AはBである」、「BはCである」、「故にAはDである」と論理がおかしくなっている申請書があります。特に技術課題の説明では、内容に気を取られて、論理がおかしくなっていることがあるので注意してください。
  • 技術内容を言葉で説明するのには、高度な文章力が必要です。できる限り図や写真を多用して、視覚的に内容を伝えるようにします。
  • 審査項目を良く理解し、審査項目に該当する内容をあまさず書きます。
  • 証拠資料の提出が必要なものは、忘れずに添付します。
  • 申請書の記述は、審査項目をすべて小見出しにすると、審査委員の見落としを減らすことができます。参考までに小見出しの例を以下に示します。
  • 別紙資料を添付することもできますが、読む手間が増えるのでどうしても必要な場合以外は避けた方が良いです。
  • 最後に、完成した後第三者に全体を通して読んでもらい、
    現状→経営課題→解決方法(補助事業)→成果・展望について
    「一連のストーリーが、整合が取れているか」
    「国の担当者が採択したくなるような事業内容か」
    確認してもらいます。
    個々の項目を書き込んでいる間に、ストーリーからずれてしまい、やろうとする内容が伝わらない申請書になってしまうことがあります。
    第三者のチェックを受けることで見直すことができます。

 
 

5. 申請書 テンプレート

 

本マニュアルに従って内容を作成した後、テンプレートの番号に合わせて、マニュアルの番号の文章を張り付けていくと、申請書が完成します。
各審査項目が小見出しになっているため、審査員が見落としすることがありません。
また順序がストーリーに従って配置されているので、読み手に理解されやすいものになっています。

本ガイドのワードデータと、その末尾に平成28年度補正 ものづくり補助金の申請書のテンプレートを加えたものを無料でダウンロードできます。

補助金申請書の書き方1

補助金申請書の書き方1

 

補助金申請書の書き方2

 

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