大企業のマーケティング成功事例、エナジードリンクをテスト、最も「効く」のは?

 

エナジードリンクという飲み物があります。

若い人たちは結構飲んでいますが、私のようなおじさん世代はあまり飲んでいないようです。

今まで、これに該当するカテゴリーがなかったからです。

でも結構売れているようです。

 

実はこの商品、ある企業が仕掛けた市場創造型の新商品だったのです。

それがレッドブルです。

そしてその手本はなんと。リポビタンDでした。

Wikipediaによれば、オーストリア人のディートリッヒ・マテシッツは

日本を中心とするアジア諸国で栄養ドリンクの大きな市場があることを知り、

欧米でもできないか考えました。

そこでタイの「Krating Daeng」

(タイ語で、「赤いガウル」という意味。ガウルはウシ亜科の動物。)

の欧米での販売権をTCファーマシューティカル・インダストリーより買取りました。

これがレッドブルでした。

 

その戦略は、積極的な広告宣伝による市場開拓戦術です。

 

もともと市場のないところに商品を認知させるわけですから、かなりの資金をつぎ込む必要があります。

そしてスポンサーとなる分野を、エクストリームスポーツやモータースポーツ、そしてダンスなど若者に関心のある分野に絞りました。

その結果、レッドブルは「クールでかっこいい」というイメージを手に入れました。

スポンサー活動は、

F1(レッドブル・レーシング)、WRC(シトロエン・トタル)、オートバイレース、

フリースタイル・モトクロス、などです。

私がレッドブルを知ったのは、トライアスロンのアイアンマンシリーズでトップ選手トーマス・ヘルリーゲルをサポートしていたからです。

 

このレッドブルについては、wikipediaの記事に詳しく載っています。

大企業の戦い方、ブランド戦略がよく分かって大変興味深いものです。

wikipediaのレッドブルの記事

 

この大量の資金を必要とする戦略は、中小企業がとてもマネできない戦略です。

その後、このエナジードリンクはモンスターエナジー、バーン、スターバックスなどいくつかの企業が参入しました。

では、このエナジードリンクとはどんなものか、自分の体を使って、効きエナジードリンクをしました。

エナジードリンク

テストした4種類のエナジードリンク

テストしたのは

1. レッドブル
レッドブル公式サイト

2. モンスターエナジー
モンスターエナジー公式サイト

3. バーン
バーン公式サイト

4. スターバックス・リフレッシャーズ

5. コカコーラ(比較のため)

6. リポビタンD(比較のため)

 

それぞれの成分は、

1.レッドブル

容量185ml、カロリー85kcal、カフェイン80mg

2.モンスターエナジー

容量355ml、カロリー177kcal、カフェイン142mg

3.バーン

容量250ml、カロリー150kcal、カフェイン80mg

4.スターバックス・リフレッシャーズ

容量200ml、カロリー96kcal、カフェイン22mg

5.コカコーラ(比較のため)

容量300ml、カロリー135kcal、カフェイン30mg

6.リポビタンD

容量100ml、カロリー74kcal、カフェイン50mg

 

エナジードリンクの効用とは、飲んで元気がみなぎることです。

そこで、実験条件として、日常生活よりエネルギーが枯渇している状態で、体がどう反応するかテストしました。

このように同一条件でエナジードリンク比較テストをしたものは、ほとんどないので非常に貴重なデータだと思います。(笑)

実験条件

早朝 起床後30分経過、血糖値が低下した状態

そこから、40分、5.5kmジョギング

その後エナジードリンクを補給

そのまま朝食を取らずに1時間デスクワーク

1時間後に、体の反応をモニター

この状態ですと、十分な糖質が補給されないと、低血糖で頭がぼーっとしてきます。

さらに眠気も襲ってきます。

日常生活でここまで血糖値が下がることは、多くはありませんが、違いをはっきりさせるために、あえて厳しい条件でテストしました。

エナジードリンクにとっても、テストする私にとっても、とても過酷な条件でした。(泣)

 

その結果

1. レッドブル

味 

栄養ドリンクの味。薬局で売っていても不思議でない

エナジー度 

適度な糖質、おなかもふくれる

元気が出る度 

モンスターエナジーほどではないが、カフェインの効果があり、頭がすっきりする

感想

頭もすっきりするので、茶色のビンの栄養ドリンクに抵抗がある人に向く。

2. モンスターエナジー

癖もなく飲みやすい。

ただ普段のジュースとして飲みたいかと言われれば?

エナジー度

おなかは膨れる。糖質も十分あり、しばらくもつ

元気が出る度

カフェインのせいか、頭はすっきり、効果は一番高い

感想

飲んだら気分は、自転車ならバックフリップ、バイクなら50m級ジャンプ!!!

ただし、カフェインも多いので飲みすぎに注意

3. バーン

キウイ&アップル味だが、人工的な味

エナジー度

糖質、満腹感とも他のエナジードリンクとそん色なし

元気が出る度

カフェイン量も十分で飲んだ後、しばらく頭がすっきりする。

感想

バーンというからに脂肪が燃えそうなので、運動後がお勧め。

運動中に飲むならVAAMやアクエリアスの方がしつかり給水できる。

4. スターバックス・リフレッシャーズ

ちょっととろっとした感じ。

ベリー味が効いていて薬っぽくなく、微炭酸のジュース

エナジー度

濃さと微炭酸で意外とおなかがふくれる

元気が出る度

リフレッシャーズという名前からパワー感はない。

でもカフェインの効果ですっきり感はある

感想

仕事の合間に、上司に怒られたときに、気分転換に飲む感じ。

なんかポニーテールのスタバの店員さんの顔が浮かぶ

5. コカコーラ(比較のため)

慣れ親しんだコーラの味

エナジー度

糖分が十分あり、低血糖の頭に滲みる

元気が出る度

しばらく経つと頭がぼーっとしてきた。

カフェイン効果はエナジードリンクに比べると弱い

感想

十分な糖質でエネルギー補給とリラックスできる。

気合を入れるときに飲むには元気が出る度が不足

6. リポビタンD

エナジードリンクに比べると濃い、その分効きそう

エナジー度

糖質もエナジードリンクとは違うようで、満腹感、血糖値の上昇感とも不足

元気が出る度

カフェインが少ないため、しばらく経つと頭がぼうっとしてきた

感想

栄養ドリンクだから元気が出るかと思いきや、カフェイン、糖質とも少なく、ずくに元気がなくなる。

タウリンなどの滋養強壮成分は、ある程度時間がたたたないと効果が出ないのでは。

 

結論

糖質とカフェイン量が多いものは効果が高いことがわかりました。

効果の順序は

モンスターエナジー>レッドブル・バーン>スターバックス・リフレッシャーズ

高麗人参やアミノ酸などは、効果はあるかもしれませんが、飲んだ直後には違いが感じられませんでした。

 

実際には、プラシーボ効果が一番大きいことがわかりました。

つまり、エナジードリンクのブランドイメージです。

レッドブルやモンスターエナジーを飲めば、「バイクでバックフリップをキメれる」というイメージです。

(あたりまえだけど実際はできない。)

それが結果として「これを飲んだら元気になる」という暗示になれば一番効くと思います。

実際にブラインドテストをやったら、どうなるかはわかりません。

そういう意味でも、広告宣伝費をガンガン投入して、イメージを高める戦略は正解です。

私は、エナジードリンクは効果を買うよりも、イメージを買っていると思っています。

 

ただし、デメリットもあります。

・高カロリーなため、ジュース代わりに日常飲用すると、デブに一直線。

・糖質が砂糖・ブドウ糖のため、すくせに効く反面、エネルギー切れも速い。

注記) 単糖類と多糖類

砂糖・ブドウ糖は単糖類と呼ばれ、吸収が速く血糖値がすぐに上がります。

従って即効性がある反面、エネルギー切れも早く起きます。

マラソンやトライアスロンでなどレース中に補給するサプリメントは

(パワージェル、カーボショッツ、グリコCCDなどは)

吸収の遅い多糖類(果物の果糖など)を主体としています。

・単糖類を日常多量に摂取すると血糖値の変動が激しくなり、怒りっぽくなったり、糖尿病にかかりやすくなります。

・カフェインの多量接種による、心臓病のリスク。

実際、エナジードリンクを多量に摂取して、心筋梗塞で亡くなった方もいます。

【カフェイン注意】モンスター・エナジー2本で少女死亡…

中高年や心臓に不安のある方は、控えたほうがいいかもしれません。

注記) カフェインと心臓発作

カフェインの影響は、以下のサイトにあります。

カフェインの人体への影響

ちなみに、カフェイン量でいえば缶コーヒーの方が高いです。

自転車乗り(サイクリスト)の中には、レース中に心臓発作を心配することなく追い込みたいから、レース3日前からのカフェイン断ちという人もいます。

高い心拍数となる競技では、カフェインを含む飲み物はレース前でなく、レース後に飲んだ方が安心かもしれません。

心臓発作にびくびくしては、追い込めませんから。

 

レッドブルの創設者 ディートリッヒ・マテシッツについての記事は、こちらから参照いただけます。

 
 

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