原価計算と見えない赤字 | 原価計算システムと原価改善コンサルティングの株式会社アイリンク https://ilink-corp.co.jp 数人の会社から使える原価計算システム「利益まっくす」 Wed, 28 Feb 2024 06:07:12 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.5.3 https://ilink-corp.co.jp/wpst/wp-content/uploads/2021/04/riekimax_logo.png 原価計算と見えない赤字 | 原価計算システムと原価改善コンサルティングの株式会社アイリンク https://ilink-corp.co.jp 32 32 【原価計算と見えない赤字】5.検査追加によるコストアップ https://ilink-corp.co.jp/9581.html https://ilink-corp.co.jp/9581.html#respond Wed, 17 Jan 2024 02:31:19 +0000 https://ilink-corp.co.jp/?p=9581 No related posts. ]]>  
段取時間の短縮と外段取化について【原価計算と見えない赤字】4.段取時間の短縮で述べました。

検査が追加された場合は原価はどうなるでしょうか?

検査費用が最初から見積に入っていれば問題はありません。しかし、見積にない検査をすれば原価は増えています。

あるいは、当初は無検査や抜取検査でした。しかし不良が流出したため全数検査を追加した場合です。全数検査の分、原価が増えています。

この検査の損失について

  1. 検査の種類
  2. 検査費用の違い

を述べます。
 

1. 検査の種類

 
検査の種類は大きく分けると

① 全数検査
② 抜取検査
③ 無検査

の3つです。


図1 抜取検査と全数検査


 

全数検査

 
製品をすべて検査する方法です。確実ですが、その分コストがかかります。

プレス加工など加工時間が短い製品は、生産時間よりも検査時間の方が長く原価は大きく上昇します。

一方、全数検査でも検査漏れは起きます。全数検査をしても100%良品とは限りません。例えば、人が目視で検査する目視検査では、見逃しがどうしても起きてしまいます。
 

抜取検査

 

一定量のサンプルを抜き取って検査する方法です。抜き取ったサンプルの結果を統計的手法を用いて判定します。

図2の検査は、1,000個から10個を抜き取り「不合格品が1個以内なら合格」でした。不合格品が2個あれば、そのロットは不合格です。その場合、このロットは全数検査をします。

この抜取検査の方法はJIS(JIS Z 9002~9004、Z9015)に詳しく記載されています。

実際はJISに規定された方法でなく「1,000個生産したから5個抜き取って検査」と抜取り数を適当に決めていることもあります。

製品の強度や溶接・半田付けなど接合部の強度は、破壊しなければ測定できません。従って検査したものは使えません。硬さ測定も製品にくぼみをつけるため、検査したものは使えません。

こうした検査は抜取検査しかできません。

抜取検査の課題は、

  • 不良品が流出することがある
  • 誤判定がある

この2点です。これはサンプルからロット全体を(統計的手法で)推定するためです。

つまり100%良品を保証することは抜取検査ではできないのです。

その一方、強度測定のように抜取検査でしかできない検査があります。

今日、品質に対する要求は厳しく、顧客は「100%良品」を求めます。しかし抜取検査は100%良品を保証できません。だからといって全数検査をしても100%良品とは限りません。

100%良品を保証するには、以下の2点が重要です。

  • ポカヨケのような不良品をつくらない仕組みをつくって、100%良品ができるようにする
  • ばらつきを抑えて不良の発生確率を低くする。

では、この抜取検査の費用はいくらでしょうか。

抜取検査の場合、1個当たりの検査費用は、検査費用に抜取りの比率をかけて計算します。

 

無検査

 
検査しないことです。

  • 規格から外れても、後工程や客先で発見できる
  • 規格から外れても、その影響は限られるので検査費用をかけるまでもない
  • 規格に対し、製品の品質が十分に高い

このような場合、無検査で製造します。

3種類のどの検査方法を採用するかは、製品の特長や品質に対する考え方によって異なります。
 

2.検査費用の違い

 

見積に全数検査が入っていないのに、全数検査を追加すれば原価は増えます。赤字になることもあります。何とか全数検査をやめたいところです。

そこで顧客に全数検査の廃止を理解してもらうために、コストダウンを訴えます。では、検査をやめるといくらコストダウンになるのでしょうか?

無検査、抜取検査、全数検査でどれだけ原価が変わるのか、具体的な数値で確認します。
 

機械加工A社 A1製品の場合

 

機械加工A社 A1製品の原価を無検査、抜取検査、全数検査で比較します。検査は各寸法をノギス、マイクロメーターで行いました。

検査時間 : 3分(0.05時間)
検査のアワーレート : 2,350円/時間

検査費用を以下に示します。

【全数検査】
検査費用=検査のアワーレート×検査時間
=2,350×0.05
=117.5 ≒ 120 円 

全数検査追加による原価の上昇は120円でした。

【抜取検査】
抜取検査の数 : 100個中5個抜取

A1製品の抜取検査、全数検査の製造費用と利益を図2に示します。

図2  A1製品 検査追加による製造費用と利益

検査費用       利益
無検査 : 0円   無検査 : 50円
抜取検査 : 6円   抜取検査 : 44円
全数検査 : 120円   全数検査 : ▲100円
抜取検査追加では、利益は6円減少し、全数検査では、利益は100円の赤字でした。

検査費用が見積に入っていない場合、全数検査を追加すれば原価は大幅に増加します。

抜取検査は1個あたりの検査費用が5/100に減少します。そのため検査費用は6円、抜取検査の影響は多くありません。そのため抜取検査の費用を原価と考えない企業もあります。
 

樹脂成形加工B社 B1製品の場合

 

樹脂成形加工B社は、B1製品を検査員が外観のキズや汚れを目視で検査しました。

検査時間 : 8秒 (0.0022時間)
検査のアワーレート : 1,920円/時間

【全数検査】
検査費用=検査のアワーレート×検査時間
    =1,920×0.0022
    =4.2 円 

全数検査追加による原価の上昇は4.2円でした。

【抜取検査】
抜取検査の数 10,000個中10個抜取

抜取検査、全数検査のB1製品の製造費用と利益を図3に示します。

図3 B1製品の検査追加

検査費用       利益
無検査 : 0円   無検査 : 3.3円
抜取検査 : 0円   抜取検査 : 3.3円
全数検査 : 4.2円   全数検査 : ▲1.8円
B1製品は、加工時間60秒に対し、検査時間が8秒でした。

無人加工のため加工のアワーレートは830円/時間と低く製造費用も低いのですが、検査は検査員が行うためアワーレートは1,920円、加工よりもアワーレートは高くなっています。

そのため検査費用は4.2円かかり、全数検査は1.8円の赤字でした。

このように検査が追加されると原価は大きく変化しました。では材料価格が変動すれば原価はどれだけ変化するのでしょうか?

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【原価計算と見えない赤字】4.段取時間の短縮 https://ilink-corp.co.jp/9579.html https://ilink-corp.co.jp/9579.html#respond Wed, 17 Jan 2024 02:30:25 +0000 https://ilink-corp.co.jp/?p=9579 No related posts. ]]>  
ロットが減少すれば利益が少なくなります。これについては【原価計算と見えない赤字】3.ロットの減少によるコストアップで説明しました。

それでも利益を出すためには、段取費用を削減します。

これには段取時間の短縮や外段取化があります。ここでは

  1. 段取の種類
  2. 段取時間の短縮
  3. 外段取化
  4. 段取時間の短縮と外段取化のコスト削減効果

について述べます。
 

1.二種類の段取

 
一般的に「段取」と呼ばれる作業は、二種類あります。1つは「品種の切替」、もう1つは「新たな製品の生産準備」です。
 

品種の切替

 
現在生産中の製品を「すでに実績がある別の製品」に切り替えることです。

今日では製品の種類が増え、大量生産の工場も以前より頻繁に段取を行っています。
多品種少量生産では段取の頻度はさらに高くなっています。そのため段取時間は生産性に大きく影響します。

段取で行うことは加工方法によって変わります。具体的には以下のような内容です。

【機械加工】
加工プログラムの切替、刃物の交換、加工治具の準備、設定値の入力など

【樹脂成形】
金型の交換、樹脂原料の入れ替え、射出成形機の設定など

【プレス加工】
金型の交換や材料の入れ替え

段取後は、テスト生産を行い品質を確認します。問題があれば製造条件を調整します。品質に問題がなければ生産を開始します。

すでに実績がある製品なので製造条件は確立し、作業手順も決まっています。そのためできるだけ短時間に行います。できれば目標時間を決め、実際にかかった時間を記録します。
 

新たな製品の生産準備

 
これは「今まで実績のない製品」の生産準備です。以下の作業が増えます。

【機械加工】
加工プログラムの作成やテスト加工

単品生産や多品種少量生産では、日々新たな製品を生産します。日常の段取の多くはこの「新たな製品の生産準備」です。

【プレス加工、樹脂成形加工】
新しい金型を使ったテスト加工、加工条件の調整です。量産の現場ではそれほど多くありません。

プレス加工、樹脂成形加工など量産工場では、「品種の切替」を段取と呼び、新たな製品の生産準備は「生産立ち上げ」や「生産準備」と呼ぶこともあります。

この新たな製品の生産準備は、時間よりも作業の正確さとその後の生産の品質が安定していることが重要です。最初の設定に問題があれば、その後不良品を大量に生産してしまいます。

このように、2種類の段取では内容や要求されることが違います。では段取時間はどうやって短縮すればよいでしょうか。
 

2. 段取時間短縮の方法

 

実際に段取作業を観察すると、様々な課題が見つかります。

  1. 段取に必要な治具や金型が近くにないため、遠くまで取りに行っている。あるいは治具や金型が見つからず探している。
  2. 治具や金型を取り付ける位置が定まっていないため、調整や芯出しをしている。
  3. 交換部分がユニット化されていないため、交換に時間がかかる(例 マシニングセンタのツールホルダの数が十分になく、ツールホルダの交換でなく、ツールホルダの刃物を交換している)。
  4. 段取作業中、締め付けるボルトの数が多く、締め付けに時間がかかっている。
  5. 段取の手順が作業者によってバラバラで、段取時間も作業者によって異なる。

このような課題を改善します。

一方、段取時間は同じでも、段取を生産中に行えば、設備の停止時間を短くできます。これが外段取化です。
 

3. 外段取化

  
外段取とは、生産中に次の生産の段取を行うことです。

例えばプレス加工や樹脂成形加工では、生産中に次の金型を運びます。樹脂成形加工では、すぐに生産できるように予めヒーターで金型の温度を上げておきます。

このように生産中に行う段取を「外段取」と呼びます。これに対して設備を止めて行う段取を「内段取」と呼びます。「内段取」の一部を「外段取化」すれば、段取中の設備の停止時間を短くできます。

図1では、金型交換1時間のうち、30分を外段取化しました。その結果、内段取時間は30分に短縮できました。

図1 射出成形機の外段取化


 

マシニングセンタの外段取

 
マシニングセンタには、図2に示すようにワークをパレットと呼ばれる治具に固定し、このパレットを自動で交換するものがあります。

パレットを自動で交換する装置をパレットチェンジャー(PC)と呼びます。パレットの交換は自動で行いますが、パレットからのワークの着脱は作業者が行います。

パレットには異なるワークを取り付けることができるため、パレットを交換すれば品種を切り替えることができます。またパレットチェンジャーに多くのパレットをセットすれば、夜間無人で生産できます。

図2 パレットチェンジャー


 

4. 段取時間短縮と外段取化のコスト削減効果

 

射出成型加工の外段取化の効果

 
樹脂成形加工B社 B1製品 (ロット1,000個)、外段取化によって原価がどれだけ改善されるのでしょうか。

【従来】
段取時間(内段取) 1時間

【改善後】
外段取時間0.5時間 内段取時間0.5時間

外段取は生産中、作業者が空いている時間を使って行います。そのため外段取の人の費用はゼロです。

ロット数 : 1,000個
加工時間 : 0.0167時間 (1分)

この時の改善前と改善後の製造費用、利益を図3に示します。

図3 段取時間短縮の効果

製造費用          利益
段取1時間 : 16.7円   段取1時間 : 0.2円
段取0.5時間 : 15.2円    段取0.5時間 : 2.0円

ロット1,000個では0.2円しかなかった利益が、段取時間を短縮したことで2.0円に増加しました。全体の製造時間も短くなり、時間当たりの出来高も増えました。

この外段取化のコスト低減は、作業者が空いている時間に行うことで人の費用がゼロになったためです。

生産中作業者が手一杯で、外段取のため他から応援してもらう場合は、人の費用が発生します。そうなると外段取化のコスト低減効果は大幅に減少します。

実は外段取化の最大のメリットは、設備の稼働時間が長くなることです。

しかし、それをお金に変えるには、稼働時間が長くなった分、生産量を増やす、つまり受注を増やさなければなりません。外段取化を進めても受注が増えなければ利益は増えません。
 

パレットチェンジャーの効果

 
機械加工A社はA1製品の生産にパレットチェンジャー付きマシニングセンタを使用しました。パレットチェンジャー付きマシニングセンタで段取時間がゼロになれば原価はどうなるのでしょうか。

これも先の場合と同様に、パレット上のワークの着脱を誰が行うのかによります。

加工中に手の空いている作業者がワークの着脱を行えばワーク着脱の人の費用はゼロです。しかし、加工中作業者の手が塞がっていて、別の作業者が行えば人の費用が発生します。

A1製品をパレットチェンジャー付きマシニングセンタで生産した場合の原価を図4に示します。

図4 パレットチェンジャーの場合

製造費用           利益
PCなし : 480円   PCなし : ▲70円
PC有(増員有) : 440円   PC有(増員有) : ▲20円
PC有(増員なし) : 360円    PC有(増員なし) : 80円

ロット20の場合、利益は▲70円赤字でした。これがPC有、増員有の場合、▲20円でした。つまり段取のために増員して人の費用が発生すれば、外段取化してもコストダウン効果は高くありません。

パレットチェンジャーによる外段取化の最大のメリットは、段取作業をまとめて行うことで夜間無人運転ができることです。そうすれば設備の稼働時間が長く(2倍以上)なります。稼働時間が長くなれば設備のアワーレートが下がります。

従って、パレットチェンジャー付きマシニングセンタを導入した場合、夜間無人運転を必ず行います。同様に他の設備でも、高価なワーク自動交換装置を導入した場合、必ず夜間無人運転を行います。

この外段取化は、工程の品質が安定していて、段取後に加工条件の細かな調整が不要でなければなりません。品種切替後、作業者が加工状況を観察したり、切替後の初品を検査して補正値を入力していれば夜間無人運転はできません。

では検査が追加されると原価はどれだけ変化するのでしょうか?

検査の追加によるコストアップについては【原価計算と見えない赤字】5.検査追加によるコストアップを参照願います。

経営コラム【製造業の原価計算と見積】の記事は下記リンクを参照願います。

 
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自動化や多台持ちにより原価は大幅に下がりました。
では、ロットの大きさが変われば原価はどのくらい変わるでしょうか。

ここでは機械加工A社、樹脂成形加工B社のロットの違いによる原価の違いを比較します。
 

機械加工A社、樹脂成形加工B社のロットの違いによる原価の違い

 
1個の製造時間は

ロットが大きくなれば、1個当たりの段取時間が短くなります。加工時間に比べて段取時間の長い製品は、ロットが変わると原価も大きく変わります。

では、ロットの違いにより原価はどのように変わるのでしょうか。具体的な数値で検証します。
 

機械加工A社

 
多品種少量生産の例として機械加工A社について考えます。A社のA1製品のロットが100から20に減少しました。ここで

段取時間 : 0.5時間
加工時間 : 0.07時間

です。製造時間と製造費用を図1に示します。

図1 ロットの違いによる製造費用と利益


製造費用          利益
ロット100 : 380円   ロット100 : 50円
ロット20 : 480円    ロット20 : ▲70円

ロットが100から20に減少したことで1個当たりの段取時間は5倍になりました。その結果、製造費用は100円増加しました。

ロット100個では50円の利益がありましたが、ロット20個では70円の赤字になりました。

このように中小ロットの場合、ロットの大きさがわずかに変わっても原価が大きく変わります。では大量生産ではどうでしょうか。
 

樹脂成形加工B社

 

樹脂成形加工B社 B1製品のロットが10,000個から1,000個に減少しました。

段取時間 : 1時間
加工時間 : 0.0167時間 (1分)

製造費用と利益を図2に示します。

図2 ロットの違いによる製造費用と利益

製造費用          利益
ロット10,000 : 14.1円   ロット10,000 : 3.3円
ロット1,000 : 16.7円    ロット1,000 : 0.2円

このように段取時間が長くても、ロットが大きければ1個当たりの段取費用は小さくなります。

しかしロットが減少すれば、1個当たりの段取費用が増えて原価が上昇し、利益は0.2円に減少しました。
 

ロットが大きくても小さくても、ロットの減少は原価に影響する

 

中少量生産でも大量生産でも、ロットの大きさが変われば原価は変わります。しかしロットの小さい製品は、ロットの大きさが変わっても担当者は原価が大きく変わるとは思っていません。

発注先が1つの単価しか設定できない場合、ロットが変わっても同じ単価で発注されます。しかし、ロット100とロット20では原価は大きく違います。ロットが減少すれば価格交渉しなければなりません。

一方、納期に間に合わせるため、現場がロット100をロット20に分けて生産することもあります。ロットを分割すれば原価が上がることを現場に理解してもらい、現場が適切に判断できるようにします。

では段取時間によって原価はどれだけ変化するのでしょうか?

段取時間の変化と外段取化については【原価計算と見えない赤字】4.段取時間の短縮を参照願います。

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【原価計算と見えない赤字】2.自動化とロボットの活用 https://ilink-corp.co.jp/9574.html https://ilink-corp.co.jp/9574.html#respond Wed, 17 Jan 2024 02:27:55 +0000 https://ilink-corp.co.jp/?p=9574 No related posts. ]]>  
設備の大きさによる原価に違いについて【原価計算と見えない赤字】1.高い設備は原価が高いのかで説明しました。

一方、今日では多くの設備がコンピューター制御化(NC化)され、起動ボタンを押せば自動で生産します。

この時、原価はどうなるのでしょうか。

この自動化・無人化に関し、以下の6点について述べます。

  1. 人と設備、段取と加工の組合せ
  2. 無人加工と有人加工の違い
  3. 無人加工中の作業者の費用
  4. 夜間かけっぱなしの場合
  5. 人をロボットに置き換えた場合
  6. 具体的な原価と利益

 

1. 人と設備、段取と加工の組合せ

 
人と設備が稼働する場合、どのように原価を計算するのでしょうか。

最初に図1に示すように製造費用を人と設備、段取と加工(製造)で分けて考えます。

図1 段取と加工

図1で加工中の人と設備の組み合わせから

  • 有人加工 (人と設備が同時に加工)
  • 人のみ
  • 無人加工 (加工は設備のみ)

この3つがあります。

無人加工の場合、段取は

内段取 : 設備を止めて段取
外段取 : 生産中に設備を止めずに段取

の2つがあります。

「人のみ」の現場で設備を一部使用する場合、設備の費用は、その現場の間接製造費用とします。そしてアワーレート間(人)の計算に入れます。

同様に「無人加工」の現場で一部人が関与する場合、人の費用はその現場の間接製造費用とし、アワーレート間(設備)の計算に入れます。

なお、本コラムで原価に段取費用を入れているのは、ロットの大きさが変わると原価も変わるためです。

ロットが少なくなれば1個当たりの段取費用が高くなり原価が上がります。これが原因で赤字になることもあります。

一方、大量生産で段取がほとんどない場合、段取費用は原価に入れません。その場合、段取は生産ロスと考えます。
 

2. 無人加工と有人加工の違い

 
有人加工 : 加工中、作業者が設備を常時操作する
無人加工 : 加工中、作業者は設備についていない

この違いを段取と加工に分けて説明します。
 

有人加工

 
【段取】 
作業者は設備を止めて段取を行うため、人と設備の両方の費用が発生します。

【加工】 
作業者は設備を常に操作するため、加工中も人と設備の両方の費用が発生します。

図2 有人加工

有人加工の場合、製造費用は人の費用と設備の費用の合計です。

人と設備の時間が同じであれば、アワーレートはアワーレート間(人)とアワーレート間(設備)の合計です。これをアワーレート(人+設備)と呼ぶことにします。

アワーレート間(人+設備)=アワーレート間(人)+間アワーレート(設備)
 

無人加工

 
【段取】 
有人加工と同じです。

作業者は設備を止めて段取を行うため、人と設備の両方の費用が発生します。

【加工】 
設備が自動で加工し、作業者は設備から離れます。加工中は設備の費用のみ発生します。

図3 無人加工

ただし無人加工での作業者の費用がゼロになるには、加工中、作業者は他の現場で「別のお金を稼ぐ仕事」をする必要があります。

「お金を稼ぐ仕事」とは「見積に入っているバリ取りや検査など」です。見積に入っていない検査や次の生産準備はお金を稼いでいません。

その場合は加工中も人の費用がかかると考えます。その場合、無人加工でも原価は有人加工と同じです。

設備が無人で加工を続けるには、材料の自動供給と製品の自動取出し(自動排出)の機能が必要です。

こういった機能がなく材料の供給と製品の取出しを作業者が行う場合はどうなるのでしょうか。

この時、作業者が複数の設備を担当することがあります。これが多台持ちです。
 

多台持ち

 
作業者が1人で複数の設備を担当することです。大量生産の工場でよく行われます。

1人で2台担当すれば2台持ち、3台担当すれば3台持ちと呼びます。以下は2台持ちの説明です。

【段取】 
作業者は設備を止めて段取を行うため、人と設備、両方の費用が発生します。

【加工】
2台持ちの場合、作業者は2台の設備を担当します。

設備の費用は有人加工と同じですが、人の費用は1/2です。

図4 多台持ち

A社のマシニングセンタ1(小型)の年間費用(実際の償却費)140万円です。これは正社員より低い金額です。

従って無人加工で人の費用がゼロになれば原価は大きく下がります。

2台持ちは人の費用が半分になります。有人加工より原価は低くなります。

一方、無人加工中作業者は他の現場で「別のお金を稼ぐ仕事」をする必要がありますが、これはなかなか難しいです。

実際は加工中作業者がその現場で設備の状態を監視したり、製品の検査や仕上げ作業を行ったりしています。

この場合、加工中の作業者の費用はどう考えたらよいでしょうか。
 

3. 無人加工の作業者の費用

 
この場合、無人加工中の作業者の費用は、設備の間接製造費用と考えます。

図5は、無人加工の設備が4台あり、2人の作業者が担当しています。

作業者は、設備の段取を順に行い、段取が完了すれば設備は無人で加工します。段取が終われば、作業者は次の段取の準備や完成品の品質確認を行います。

無人加工でも多くの現場はこのようにしています。

図5 無人加工中の作業者

この場合、加工中も作業者の費用は発生します。ただし加工中作業者は複数の設備を担当し、作業者の費用がどの製品にどのくらい生じているのかわかりません。

そこで加工中の作業者の費用は、設備の間接製造費用とします。
アワーレート間(設備)は

図5の例では4台の設備に作業者が2名なので2台持ちと同じです。作業者の持ち台数が多くなれば、原価はさらに下がります。

作業者の費用は、加工中は設備の間接製造費用、段取中は直接製造費用です。

そこで作業者の日々の時間の中で段取時間と加工時間の割合が必要になります。

ただしこの比率を正確に調べるのは大変なので、数日間サンプルを取って代表値とします。これを図6に示します。

図6 無人加工の作業者の費用

図6は設備が4台、作業者が2名の場合

作業者の段取時間と加工時間
段取 : 2,200時間 (50%)
加工 : 2,200時間 (50%)

設備は4台なので合計時間は
段取 : 2,200時間
加工 : 6,600時間

段取中は、人と設備の費用が両方発生するため、段取のアワーレートは、アワーレート間(人)とアワーレート間(設備)の合計です。

加工中は設備の費用のみです。ただし、人の費用は間接製造費用としてアワーレート間(設備)に含まれます。その結果

段取のアワーレート : 3,670円/時間 (2,610+1,060)
加工のアワーレート : 2,180円/時間

加工のアワーレートは低くなりました。

無人加工の設備は、帰る前に加工を開始し、夜間加工が終わったら設備は止まったままにする「かけ逃げ (又はかけ捨て)」ができます。

この場合の原価はどうなるのでしょうか。

4. かけ逃げ

かけ逃げの原価は、その現場が無人加工か、有人加工かで変わります。

図7に無人加工と有人加工の場合のかけ逃げを示します。

図7 有人加工と無人加工のかけ逃げ

 

無人加工の場合

 
図7aの場合、元々無人加工なので、無人加工として原価を計算します。

かけ逃げのメリットは設備の稼働時間が長くなることです。かけ逃げの頻度が高ければ、年間の稼働時間は長くなります。

その結果、アワーレート(設備)が下がります。

年間の設備の操業時間の合計は

設備の操業時間合計=昼の操業時間合計+かけ逃げ時間の合計
 

有人加工の場合

 
有人加工でも「かけ逃げ」ができるタイミングがあればかけ逃げする場合、かけ逃げの間の加工費用は無人加工と同じです。

ただし、いつでもかけ逃げできるとは限らないため、原価は有人加工とします。

かけ逃げした分は「見えない利益」と考えます。
 

5. ロボットの導入

 
ロボットを導入して無人加工ができれば原価は下がります。

しかし、従来の産業ロボットは高価で安全フェンスのため広い場所も必要で、導入は容易ではありませんでした。

近年、スピードはそれほど速くないのですが、安価で安全フェンスも不要な協働ロボットが普及してきました。

こういったロボットを導入した場合、原価はどうなるのでしょうか。

図8 ロボット化の場

500万円のロボットでも5年間使用すれば、年間のロボットの費用(実際の償却費)は100万円、パート社員と変わりません。

ただし協働ロボットは、スピードは遅いため人よりも時間は長くなります。

しかし、人は24時間働けませんが、ロボットは24時間働けます。ロボットは有休もとりません。

人は作業スピードが遅くなったり、トイレのために抜けたりしますが、ロボットは一定のスピードで動き続けます。

そこで現在の作業のままロボットを人と置き換えるより、スピードは劣っても24時間稼働できるロボットの特徴を生かして作業を見直しします。

ロボットを導入することで設備が長時間稼働できればアワーレート(設備)が下がり原価が低くなります。

ロボット化でどれだけ原価は下がるのでしょうか。

 

6. 有人加工・無人加工・2台持ち・ロボット化の具体的な比較

 
機械加工A社はA1製品をマシニングセンタ1(小型)で製造しました。
その場合の有人加工、無人加工、2台持ち、ロボット化の原価を比較します。

ロボットは

価格   : 500万円
耐用年数 : 5年
年間費用 : 100万円

としました。

(ロボットの法定耐用年数は、マシニングセンタ(金属加工機械)に取り付ければ、マシニングセンタの法定耐用年数10年が適用されます。今回は年間でフル稼働を想定し本当の耐用年数を5年としました)

この時のA1製品の製造費用と利益を図9に示します。

図9 A1製品の製造費用と利益の違い

製造費用          利益
有人加工 : 350円   有人加工 : 90円
2台持ち : 240円    2台持ち : 230円
ロボット化 : 180円    ロボット化 : 300円
無人加工 : 130円    無人加工 : 360円

製造費用は

有人加工→2台持ち→ロボット化→無人加工

の順に低くなります。従ってロボット化の原価低減効果は高いことがわかります。
 

樹脂成形の有人加工と無人加工

 

樹脂成形の場合、ローダー付き成形機は無人加工ができます。

一方、毎回金型に部品をセットするインサート成型の場合は有人加工です。

有人加工と無人加工で原価はどれだけ違うのでしょうか。

B社 180トン成形機の無人加工と有人加工のアワーレートは
【段取】           【加工】
無人加工 : 2,950円/時間    無人加工 : 930円/時間
有人加工 : 2,870円/時間    有人加工 : 2,870円/時間

有人加工の場合、人の費用があるため加工のアワーレートは無人加工よりも大幅に高くなります。その結果、B1製品の原価を図10に示します。

図10 樹脂成形の有人加工と無人加工の原価

製造費用          利益
有人加工 : 48.1円   有人加工 : ▲37.2円
無人加工 : 15.9円    無人加工 : 1.2円

加工のアワーレートは、有人加工は無人加工の約3倍のため、有人加工の製造費用は大幅に増加します。

その結果、無人加工では1.2円の利益が有人加工は37.2円の赤字でした。

つまり有人加工を無人加工にできれば大幅なコストダウンになります。

逆に、トラブルが起きて作業者が常に製品をチェックし、無人加工の現場が有人加工になっている場合、原価は大幅に増えています。

早急にトラブルを解決して無人加工にしなければ大きな損失になります。
 

夜間無人加工の原価

 
ワークの着脱まで自動化し、完全に無人加工ができれば、夜間無人加工できます。

そうすれば年間の稼働時間が大幅に増えます。アワーレート(設備)が低くなり原価が大きく下がります。

夜間無人加工をするためには、材料の自動供給と製品の自動取出しが必要です。例えば

  • NC旋盤 バー材自動供給装置やローダー、ロボット
  • マシニングセンタ パレットチェンジャー
  • 射出成形機 自動取出し機(ローダー)
  • プレス機 コイル材供給装置

などが必要です。

またワイヤーカット放電加工機は、最初から夜間無人加工を想定した設備です。

そこで図11にNC旋盤を夜間無人加工にした場合を示します。

図11 夜間無人加工の場合

夜間無人加工により
設備の稼働時間 : 2,200時間 → 6,800時間

3倍以上増加しました。その結果
加工のアワーレート(設備) : 1,720円/時間 → 1,020円/時間

アワーレートが大きく減少しました。
段取のアワーレートも下がり、人と設備合わせて2,930円/時間になりました。

夜間無人加工、無人加工、2台持ちの製造費用と利益を比較したものを図12に示します。

図3-2-12 夜間無人加工との製造費用、利益の比較

図12 夜間無人加工との製造費用、利益の比較

製造費用          利益
有人加工 : 350円   有人加工 : 90円
無人加工 : 130円    無人加工 : 360円
2台持ち : 240円    2台持ち : 230円
夜間無人加工 : 90円    夜間無人加工 : 410円

夜間無人加工により製造費用は90円になりました。従って夜間無人加工は高いコストダウン効果があります。

一方、ワイヤーカット放電加工機のように最初から夜間無人加工を前提にした設備は、夜間無人加工をしなければ原価が大きく上がってしまいます。

では製造ロットが変わると原価はどれだけ変化するのでしょうか?

ロットの減少によるコストアップについては【原価計算と見えない赤字】3.ロットの減少によるコストアップを参照願います。

経営コラム【製造業の原価計算と見積】の記事は下記リンクを参照願います。

 
経営コラム【製造業の値上げ交渉】の記事は下記リンクを参照願います。

 
 

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【原価計算と見積の基礎】では、原価計算、アワーレート計算の基礎と見積金額の計算について説明しました。

【原価計算と見えない赤字】では、この原価を活用して現場で発生する損失を金額で表示し、見える化します。

例えば、大きな設備と小さな設備で原価はどのように変わるのでしょうか?

設備の大きさの違いによる原価に関して、以下の5点について述べます。

  1. アワーレート(設備)と設備の費用
  2. 設備の違いによって現場を分けるかどうか
  3. 設備がラインになっている場合
  4. アワーレート(設備)の間接製造費用の影響
  5. 具体的な原価の違い

 

1. アワーレート(設備)と設備の費用

 
アワーレート(設備)は、

本コラムでは設備の年間費用は、決算書の減価償却費でなく実際の償却費を使います。ランニングコストには以下のものがあります。

設備の購入費用 : 実際の償却費
ランニングコスト : 光熱費、消耗品費、修理代、保守料など


図1
 

ランニングコスト

 
ランニングコストは設備を動かすのに必要な電気代など光熱費、消耗品費、修理代、保守契約費用などです。

この中で設備の差が大きいものをアワーレート(設備)に入れます。今回は電気代のみランニングコストに入れました。

それ以外の費用は金額が少なく設備毎の差も小さいので、間接製造費用として各現場に分配しました。

設備の年間費用が高ければアワーレート(設備)も高くなります。

では設備によって現場を分けた方がいいのでしょうか。
 

2. 違う設備は現場を分けた方がいいか

 

これは設備の機能・能力で判断します。

設備の価格やランニングコストが違っていても、同じ加工であれば生み出す付加価値も同じです。従って、同じ現場にします。
 

A社の場合

 

機械加工A社は、小型のマシニングセンタ4台と大型のマシニングセンタ4台があります。(図2)

この4台は導入時期が異なり、減価償却が残っている設備もあります。ただし加工能力はこの4台の間で差はありません。

大型のマシニングセンタは、大きな部品が加工できるため単価の高い製品が受注できます。

一方、小型のマシニングセンタよりスピードが劣るため、小さな部品は原価が高くなります。

そのため現場はこの2つを使い分けしています。そこで小型のマシニングセンタと大型のマシニングセンタは別の現場とします。

ただし同じ製品を、ある時は大型のマシニングセンタ、ある時は小型のマシニングセンタと、現場が使い分けしていなければ同じ現場にします。

つまり、現場を分けるかどうかは「実際に使い分けしているかどうか」です。

図2

では、複数の設備がラインになっている場合はどうでしょうか。
 

3. 設備がラインになっている場合

 

図3aは、複数の設備を連結してひとつの製造ラインになっています。設備の配置は固定されラインの構成を変えません。この場合、全体を1つの設備と考えます。

逆に設備を常に移動してライン構成が頻繁に変わる場合は、ひとつひとつの設備をそれぞれの現場とします。

図3 ラインを1つの現場と考える場合とそうでない場合

 

違いはサイクルタイム

 

これはサイクルタイム(タクトタイム)〈注1〉によっても変わります。

図3aの場合、各設備のサイクルはライン全体で同期され、ライン全体のサイクルタイム(タクトタイム)は1分でした。この場合、ライン全体で1つの現場と考えます。

対して図3bの場合、各設備のサイクルタイムはバラバラです。工程の順序も常に工程1→工程2→工程3→工程4になるとは限りません。

この場合は、それぞれを別々の現場と考えます(本当は各設備のサイクルタイムがバラバラだと仕掛品が増えて望ましくないのですが)。


〈注1〉
サイクルタイムとタクトタイムの定義は、企業や人によって異なります。本コラムでは以下のように定義します。
【サイクルタイム(CT:Cycle Time)】
1つの工程の開始から完了まで1サイクルにかかる時間のことです。

【タクトタイム(TT:Takt Time)】
ピッチタイムとも呼ばれ、1つの製品の製造にかかる時間です。

ラインで生産する場合は、ライン全体のサイクルタイムです。ラインを構成する設備のサイクルタイムが完全に一致することはめったにありません。

ラインの中にはサイクルタイムの短い設備や長い設備があります。そこで、ラインのタクトタイムはラインを構成する設備の中で最も長いサイクルタイムになります(図4 参照)。

図4 サイクルタイムとタクトタイム


サイクルタイムのばらつきの分、ラインの生産性は低下します。これは以下の式で計算します。

例えば、3台の設備でラインを構成し、各設備のサイクルタイムは
設備1 : 8分
設備2 : 9分
設備3 : 10分
の場合、ラインのタクトタイムは10分です。ラインの効率は

各設備のサイクルタイムのばらつきを縮めない限り、現状では10%のロスが必ず発生します。これは複数の設備に工程分割すれば必ず発生するロスです。

実際は、アワーレートの計算には直接製造費用だけでなく、間接製造費用も含まれます。

間接製造費用はアワーレート(設備)にどのように影響するのでしょうか。
 

4. 間接製造費用の影響

 

この間接製造費用を現場に分配する場合、様々な方法があります。本コラムは、

  • 現場の直接製造費用に比例
  • 現場の直接製造時間に比例

この2つを使います。

この間接製造費用を含めたアワーレートがアワーレート間(人)、アワーレート間(設備)で、これは以下の式で計算します。

では設備の大きさによって、原価はどう変わるでしょうか。具体的な数値で検証します。
 

5. 具体的な原価の違い

 

機械加工A社

 
図5に示すA社の2つの現場(マシニングセンタ1(小型)とマシニングセンタ2(大型))のアワーレート(設備)や原価を比較します。

図5 A社のマシニングセンタのアワーレート

マシニングセンタ2(大型)の1台の年間費用280万円はマシニングセンタ1(小型)140万円の2倍でした。アワーレート(設備)も2倍になりました。

ここでは、間接製造費用を各現場の直接製造費用に比例して分配しました。

これは「直接製造費用の高い現場は付加価値の高い製造をするため、間接製造費用を多く負担する」考え方です。

その結果、分配した間接製造費用は、

マシニングセンタ1(小型) : 145万円

マシニングセンタ2(大型) : 185万円

でした。

間接製造費用を分配したアワーレート間(設備)は、

マシニングセンタ1(小型) : 1,720円/時間

マシニングセンタ2(大型) : 2,850円/時間

1.7倍に差は縮みました。

この違いが原価にどう影響するのでしょうか。A社 A1製品の原価を図6に示します。

図6 A1製品の受注条件と原価、利益

A1製品は

製造費用
マシニングセンタ1(小型) : 380円

マシニングセンタ2(大型) : 470円 (+90円)

利益
マシニングセンタ1(小型) : 50円

マシニングセンタ2(大型) : ▲60円

マシニングセンタ1(小型)では50円の利益が、マシニングセンタ2(大型)では60円の赤字になりました。このように大きな(年間費用の高い)設備は原価が上がります。

実際マシニングセンタ2(大型)は製造費用が90円増えました。しかし、この90円の多くは固定費(実際の償却費)です。つまり赤字でも本当にお金が出ていくわけではありません。

もし、マシニングセンタ2(大型)でも加工できる製品があり、マシニングセンタ2(大型)が空いていれば、マシニングセンタ2(大型)で加工すべきです。

そうすれば原価計算上は赤字でも会社の利益は増えます。この点は誤解する現場の人も多いので注意します。
 

樹脂成形加工B社

 

B社は大きさの異なる50トンから450トンまでの射出成形機があります。

一般的には樹脂成形は成形機の大きさでアワーレートを変えます。顧客も同様に成形機の大きさに応じて見積を査定します。そこで大きさの異なる4種類の成形機のアワーレートを計算します

4台の成形機の年間費用とアワーレートを図7に示します。

図7 A社のマシニングセンタのアワーレート

450トンの成形機1台の年間費用380万円は、50トンの成形機70万円の5.4倍でした。

年間費用から計算したアワーレート(設備)も450トンの成形機は700円/時間、50トンの成形機の5.4倍でした。

小型の成形機も大型の成形機も、電気代を除けば工場で消費する経費は大きく変わりません。そこで、間接製造費用を各現場の直接製造時間に比例して分配しました。

これは「直接製造時間の多い現場はそれだけ工場のリソースを多く使用しているため、間接製造費用を多く負担する」考え方です。

間接製造費用を分配したアワーレート間(設備)は、

50トン : 830円/時間
1850トン : 930円/時間
280トン : 1,190円/時間
450トン : 1,400円/時間 (50トンの1.7倍)

でした。

450トンの成形機のアワーレート間(設備)は、50トンの成形機の1.7倍まで差が縮みました。

この違いは、原価にどう影響するのでしょうか。B1製品の原価を図8に示します。

図8 B1製品の受注条件と原価、利益

B1製品は

製造費用
50t : 14.1円
180t : 15.9円 (+1.8円)
280t : 20.2円 (+6.1円)
450t : 23.7円 (+9.6円)

利益
50t : 3.3円
180t : 1.2円
280t : ▲4.0円
450t : ▲8.1円

50トンでは3.3円あった利益が、450トンでは8.1円の赤字になりました。ただし、この8.1円の大半は固定費です。赤字でも本当にお金が出ていくわけではありません。

もし450トンの成形機が空いていて、450トンの成形機で製造できる製品があれば、450トンの成形機で製造すべきです。そうすれば原価は赤字でも会社の利益は増えます。

このように設備毎の原価の違いを計算できました。

では設備を自動化すれば原価はどう変わるでしょうか?

設備の自動化と多台持ち、ロボットの活用については【原価計算と見えない赤字】2.自動化とロボットの活用を参照願います。

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数人の会社から使える個別原価計算システム「利益まっくす」

「この製品は、本当はいくらでできているだろうか?」

多くの経営者の疑問です。「利益まっくす」は中小企業が簡単に個別原価を計算できるて価格のシステムです。

設備・現場のアワーレートの違いが容易に計算できます。
間接部門や工場の間接費用も適切に分配されます。

クラウド型でインストール不要、1ライセンスで複数のPCで使えます。

利益まっくすは長年製造業をコンサルティングしてきた当社が製造業の収益改善のために開発したシステムです。

ご関心のある方はこちらからお願いします。詳しい資料を無料でお送りします。

 

経営コラム ものづくりの未来と経営

人工知能、フィンテック、5G、技術の進歩は加速しています。また先進国の少子高齢化、格差の拡大と資源争奪など、私たちを取り巻く社会も変化しています。そのような中

ものづくりはどのように変わっていくのでしょうか?

未来の組織や経営は何が求められるのでしょうか?

経営コラム「ものづくりの未来と経営」は、こういった課題に対するヒントになるコラムです。

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