iROADは、新ジャンルのコミューターとなるか

先日、豊田市の次世代モビリティ実証実験Ha:moで
iROADの講習会があり講習を受けてきました。

iROADと私

iROADと私

iROADとは、電動3輪の乗り物です。

大きさは全長2350×全幅850×全高1445ミリメートル

前2輪後1輪で乗った感じは幅の狭いEVといったところです。

現在は、原付4輪自動車で登録されているため、維持費は安く、
しかし制限速度は乗用車と同じです。

(2輪の原付は、最高速度は30km/hです。これも何とかしてほしいところです。)

実は、後部にもう一人乗れるスペースはあるのですが、
二人乗りは法規制が変わらないと無理です。

このiROAD、特徴は前2輪の傾きをコンピューターで制御し、
自らがバランスを取ってくれる点です。

同様の三輪の乗り物は、ヤマハの「TRICITY(トリシティ) MW125」、

海外ではイタリアのPIAGGIO MP3などがあります。

PIAGGIO MP3

PIAGGIO MP3

しかしこれらは三輪とはいえ、運転者自らがバランスを取り、
カーブでは意図的に車体を傾けて操作しなければなりません。

(まあ、二輪では当たり前のことですが。)

しかしiROADでは、そのような操作は全く不要で、
iROAD自身が直線では直立し、
カーブでは速度に合わせて自然に傾斜してくれます。

しかしカーブでの速度が速すぎると、
ハンドルが振動して速度が速すぎることを教えてくれます。

また前三輪は、ブレーキに対して有利です。

二輪車の欠点は、タイヤのグリップが四輪車より劣ることで、
特に急ブレーキ時に前輪がスリップしやすい点です。

特に雨天の急ブレーキは、未熟なライダーですと転倒の原因となります。

しかし三輪とすることでタイヤのグリップは倍増しスリップしにくくなります。

あと旋回するのが後輪で前輪は常に進行方向を向いているのも特徴です。

フォークリフトと同じ構造ですが、
小回りするときに乗用車とは反対側がふくらむので注意が必要です。

このような特徴のあるiROAD、講習会で乗った感想は、

後輪操舵は、慣れるまで注意が必要でした。

特に壁際から出す時などは、乗用車が前進するのに対し、
iROADはハンドルを切って前進すると、壁に当たってしまうので
バックして出さなければいけない点、注意が必要でした。

後輪操舵の影響なのが、ハンドルを切っても車の反応がワンテンポ遅れ、
ハンドルを切りすぎてふらついてしまいました。

でもこれは乗っているうちに慣れました。

30分程度、練習した後、公道に出ました。

インストラクターについて、安全運転で走ります。

モーターは原付なので0.6kW以下のはずですが、加速性能はまあまあです。

車重は350kg程度と聞きましたが、アクセルを目いっぱい踏むと
車の流れに自然についていけました。

左折では十分スピードを落として曲がるのですが、
車体はしっかり傾いて曲がります。

これが楽しい!!

ゆるやかなカーブを少しスピードを乗せると、
車体が傾いたまま安定して曲り、
これはバイクとも車とも違った感覚です。

あえて言えば、遊園地の乗り物に乗ったような感覚です。

これを二人乗りで、子供と乗ったらと思うとわくわくします。

雨にも濡れない、足元も革靴でも大丈夫。
そしてヘルメットも不要ということで、
二輪の楽しさを持ちながら、二輪の不便さを解消した乗り物です。

正直、欲しいと思いました。

以下に動画があります。
https://www.youtube.com/watch?v=bBkPXQv3-qI
https://www.youtube.com/watch?v=RZXCqGiBxYY
ではいいことずくめかというと、欠点もありました。

それは、暑い!!!

当日は、気温が30℃を越えていたので、講習中は汗だくでした。

こうなると、全体をフルカバーしていることが、良いような、悪いような…。

いっそのことドアもない方が暑い季節は良いかもしれません。

もう一つは、うるさいことです。

インホイール・モーターからも結構音が出ますし、
タイヤのロードノイズもガンガン入ってきます。
極めつけはドアのポリカの板が、道路の凹凸を通過するたびにガタガタ音が出ます。

まあ、濡れない、ヘルメットのいらないバイクと思えば、気になりませんが。

最後は、安全性です。

事故になった時、バイクはライダーがバイクから離れて、身を守ります。

実際、車にぶつかりながらライダーは宙を舞い、
最後に見事な着地を決めて、無傷だったという武勇伝は限りなくあります。

しかしiROADではドライバーはシートベルトで固定されて逃げられません。

iROADを信じて、iROADと共に突っ込んでいくしかありません。

その割には、細いフロントピラーやドア部品など、
「本当に大丈夫か?」と心配になります。

特に不幸にして、トラックに追突した場合、
車体はトラックの下に潜り込みますが、荷台はドライバーに迫ってきます。

その時、細いフロントピラーが守ってくれるのか、

「お願い!!」と叫んで祈るしかなさそうです。

ぜひ、メーカーには衝突試験は、フルフラップやオフセットだけでなく
トラックの荷台への衝突試験もお願いしたいです。
(これをフルトラック衝突試験と呼んではどうでしょうか。)

以上、私か乗った感想です。

結論として、すでに軽自動車などの車を持っている人が、
これらに乗り換えることはないと思います。

価格にしても、快適性や動力性能にしても、軽自動車の方がはるかに優れています。

しかし今軽自動車すら持っていない人たち、
学生や一部の主婦などには、
自転車や原付に変わる移動手段としてはとても良いと思います。

あるいは二人乗りが解禁されれば、
お母さんの保育園の送迎などにも良いと思います。

またそれほど雪は降らないけど寒いという東北の
一部の地方などにも良いのではないでしょうか。

残念なのは、これが小さなベンチャー企業の製品だったら、
もっと応援したいと思うのですが。

逆にいうとこれを開発したトヨタ自動車のベンチャースピリットが
すごすぎるのかもしれません。

自分の孫たちは、iROADに乗って高校に行く、そんな時代になっているかもしれません。

 

 

経営コラム ものづくりの未来と経営

人工知能、フィンテック、5G、技術の進歩は加速しています。また先進国の少子高齢化、格差の拡大と資源争奪など、私たちを取り巻く社会も変化しています。そのような中

ものづくりはどのように変わっていくのでしょうか?

未来の組織や経営は何が求められるのでしょうか?

経営コラム「ものづくりの未来と経営」は、こういった課題に対するヒントになるコラムです。

こちらにご登録いただきますと、更新情報のメルマガをお送りします。
(登録いただいたメールアドレスは、メルマガ以外には使用しませんので、ご安心ください。)

経営コラムのバックナンバーはこちらをご参照ください。
 

中小企業でもできる簡単な原価計算のやり方

 
製造原価、アワーレートを決算書から計算する独自の手法です。中小企業も簡単に個々の製品の原価が計算できます。以下の書籍、セミナーで紹介しています。

書籍「中小企業・小規模企業のための個別製造原価の手引書」

中小企業の現場の実務に沿ったわかりやすい個別製品の原価の手引書です。

基本的な計算方法を解説した【基礎編】と、自動化、外段取化の原価や見えない損失の計算など現場の課題を原価で解説した【実践編】があります。

ご購入方法

中小企業・小規模企業のための個別製造原価の手引書 【基礎編】

中小企業・小規模企業のための
個別製造原価の手引書 【基礎編】
価格 ¥2,000 + 消費税(¥200)+送料

中小企業・小規模企業のための
個別製造原価の手引書 【実践編】
価格 ¥3,000 + 消費税(¥300)+送料
 

ご購入及び詳細はこちらをご参照願います。
 

書籍「中小製造業の『製造原価と見積価格への疑問』にすべて答えます!」日刊工業新聞社

書籍「中小製造業の『製造原価と見積価格への疑問』にすべて答えます!」
普段疑問に思っている間接費・販管費やアワーレートなど原価と見積について、分かりやすく書きました。会計の知識がなくてもすらすら読める本です。原価管理や経理の方にもお勧めします。

こちら(アマゾン)から購入できます。
 
 

 

セミナー

原価計算と見積、価格交渉のセミナーを行っています。

会場開催はこちらからお願いします。

オンライン開催はこちらからお願いします。
 

 

簡単、低価格の原価計算システム

 

数人の会社から使える個別原価計算システム「利益まっくす」

「この製品は、本当はいくらでできているだろうか?」

多くの経営者の疑問です。「利益まっくす」は中小企業が簡単に個別原価を計算できるて価格のシステムです。

設備・現場のアワーレートの違いが容易に計算できます。
間接部門や工場の間接費用も適切に分配されます。

クラウド型でインストール不要、1ライセンスで複数のPCで使えます。

利益まっくすは長年製造業をコンサルティングしてきた当社が製造業の収益改善のために開発したシステムです。

ご関心のある方はこちらからお願いします。詳しい資料を無料でお送りします。

 


ページ上部へ▲

メニュー 外部リンク