展示会では、顧客は説明より情報収集を重視。ブースは明るく開放的にし、お客様から質問を促す工夫で名刺交換へ繋げます。座り込みや強引なチラシ配布は避け、簡潔な説明と課題解決に繋がる質問で顧客の関心を引き出すことが重要です。
展示会を活用した新規開拓について、
売上1/3からの大逆転!展示会の活用 その1 展示会のメリット
売上1/3からの大逆転!展示会の活用 その2 人をひきつけるもの
売上1/3からの大逆転!展示会の活用 その3 ブースに来てもらうために用意すべきもの
で述べてきました。
今回は、当時のブースでの活動です。
お客様は説明を求めていない
展示物、展示パネル、パンフレットを用意して、ブースの装飾も完了、さあ本番です。
当日のスタッフは、あなたも含めて3名、あなたはブースで何をしますか?
「何って、製品の説明でしょ」
残念ながら、お客様が求めているのは説明ではありません。
では、ご自分のことを振り返ってみましょう。
あなたは展示会に見学に行ったとき、ブースのスタッフに説明を求めましたか?
あなたが話好きなら「イエス」です。
でも、はなしが苦手なら「ノー」ですよね。
そして、話好きでない来場者は意外といるのです。
では彼らの目的は何でしょうか?
目的は情報収集です。
新しい説品や技術に関する情報を求めているのです。
そして求める情報が得られれば黙ってブースを去っていきます。
ええっ、それじゃ困る。
そうですよね、名刺をもらわなければ後から連絡できません。明日には、あなたの会社のブースで見たことは忘れてしまうかもしれません。
名刺交換までの流れをつくる
そうならないために、名刺交換して連絡先を手に入れたいところです。そのために良い方法が、お客様から質問してもらうことです。以下の図は、質問から名刺交換までの流れです。

これが展示会の黄金のフローです。ブースではこのルーチンをひたすら繰り返せば、名刺は集まります。あるいは、サンプルや体験でお客様の足を止める方法もあります。
入りやすいブース
そのためにはお客様にブースの中の方に入ってもらった方がやりやすいです。お客様がブースの中の方に入りやすくするためには、以下の3点に注意が必要です。
- ブースは明るく
- 入口は広く
- ブースの奥には興味を引くものがある

これは逆を考えれば、わかります。
ブースの奥が暗く、入り口が狭ければ、入りにくいですよね。
ブースが明るく入口が広ければ、安心感があります。こうして、できる限りお客様がためらうような要素は取り除きます。
さらに黄金のフローが実現するように動線も考えてブースをレイアウトします。つまり
- お客様の目に留まるパネルやキャッチコピー
- お客様が興味を持つような展示物や展示パネル
- 展示物や展示パネルに興味を持ってブースに入ったお客様が、展示パネルを読んだり、サンプルを触ったりして足を止めるところ
このお客様が足を止めるところに、あなたは待機して、お客様と言葉を交わし、名刺交換するわけです。例え1コマ3メートル四方のブースでも、このように目的に応じて、ブース内部の動線を設計します。
ブースでのNG集
しかし実際のブースでは、スタッフが頑張ってしまって、逆効果になってしまうこともあります。では、ありがちなブースでのNG例をご紹介します。
ブース内部で座って待つ
主催者が用意してくれるブースの基本セットに机といすがあることが多いです。だからといって、ブースに座ってスマートフォンをいじりながらお客様を待っていてはいけません。
座っているだけでブース全体のエネルギー量が下がり、元気がなく、覇気がないように見えます。そのようなブースにはいいものがないように見えてしまいます。慣れないと1日立っているのはつらいのもわかりますが、展示会ではぜひ立って、お客様をお迎えしてください。
ブースの真ん前に立つ
では、立って待ちましょうということで、入り口中央に仁王立ちしている方もいます。それでは本当に仁王さんのように悪い人をブースに入れないようにしているみたいです。それでは悪くない人も敬遠してしまいます。
では、どこに立つかというと、ブース内部では入口隅の方です。
奥に入るお客様の妨げならない位置です。私はいつもブース入り口の通路に立っていてブースは誰もいないように見えて気軽に入れるようにしておきます。そして何か聞きたそうなしぐさが見えたら、すぐに駆け付けます。
ブースの前でパンフレットや資料を配る
このようなブースもありますが、よく見ると通る人は配っている人を避けるように歩いています。これではまるで自社のブースの前で「人を払いのけるワイパー」と化しています。
あなたの会社の商品が誰でも顧客となる汎用性の高い物であれば、だれかれ構わずチラシを渡しても効果はあるかもしれませんが、そうでなければせっかく経費をかけて作ったパンフレットは、ゴミ箱に直行するだけです。

ブースに入ってすぐに名刺交換を求める
確かに出展の目的は、優良な顧客の情報を集めることです。そのためには名刺を○○枚獲得しようと目標を立てているかもしれません。かといってブースに来たお客様に片っ端から名刺交換をしては、お客様は興ざめしてしまいます。
お客様の目的は情報収集であることを忘れずに、お客様が情報収集を終わったころ合いに名刺交換を求めます。
「そんなタイミングをどうやって分かるか?」
良い方法があります。
お客様の方から質問してもらうように、展示パネルや展示品には1か所「?」と思うところをつくっておくのです。
説明トークの準備
お客様の多くはスタッフから長々と説明を聞かされるのを好みません。
人によりあなたの会社の商品に対する知識はまちまちです。あるお客様にとっては、あなたが一生懸命説明していることはすでに知っていることかもしれません。あるいはお客様は別に知りたくないことかもしれません。そして長々とした説明はお客様の時間を奪い、機嫌は悪くなっていきます。
そうならないために事前に1分間くらいの簡潔な説明を用意しておきます。
「説明を聞いていないといったのに、なぜ説明を用意するのか」、
それは会話をスタートさせるためのきっかけとして必要だからです。
ですから、1分間くらいの短時間に
「わが社は何の会社で、この製品はどんなもので、どんな特長があるのか」
説明します。
大切なのは、この後に質問することです。
「お客様はどのようなお困りごとがありますか?」
この質問でお客様は、自分の潜在意識にある課題を思い出します。ひして思い出した課題に対して、あなたの会社の製品が役立つのかどうか、頭の中でシミュレーションを始めます。こうしてお客様の頭の中に、あなたの会社の製品が深く刻み込まれます。
この質問をきっかけに、お客様自身が自分の課題を話してくれれば、課題をより掘り下げることができます。そこからさらに具体的な解決策を提案できます。そこまで会話が進めば、名刺交換も容易になります。
さらに名刺交換をスムーズにするために、「詳しい資料を送りたいので、お名刺をいただないでしょうか?」とお願いします。
そういうために詳しい資料を事前に用意しておきます。

話好きなお客様
中には話好きなお客様もいて、あなたの会社のブースに30分もいて延々と話されることもあります。とても関心があるので有望なお客様かと期待すると、そうでなかったりします。
展示会の目的は、できるだけ多くの有望なお客様の情報を集めることです。展示会場で時間をかけても具体的な商談に至ることはめったにないので、ある程度のところで打ち切って、他のお客様に対応した方が効率が上がります。
といってもなかなか離れていただけない場合は、他のスタッフから携帯に電話してもらい、急ぎの電話に出るふりをして商談を打ち切ります。
人の流れ
最後にブースに立っていると、お客様が来るときは短時間に集中し、来なくなるとぱったり止まります。それは出展者セミナーが終わったタイミングなど外的な原因もありますし、そうでない場合もあります。
時間も、一般的には11時から12時、14時~15時にピークが来ることが多いのですが、違う時間帯にピークが来ることもあります。人の流れが途切れた時に、他社のブースを回って情報交換したり、PRするもの良いでしょう。
ただし、そんな時に大事なお客様がくることもあります。必ず他のスタッフに留守番してもらい、必要な時はすぐ戻るようにしてください。
《お知らせ》
弊社では、初めての出展から受注まで、中小企業が展示会を使った新規開拓のノウハウをわかりやすく書いた「中小企業の展示会マニュアル」を出版しました。
詳細はこちらをご参照ください。

経営コラム ものづくりの未来と経営
経営コラム「ものづくりの未来と経営」は、技術革新や経営、社会の変革などのテーマを掘り下げ、ニュースからは見えない本質と変化を深堀したコラムです。「未来戦略ワークショップ」のテキストから作成しています。過去のコラムについてはこちらをご参照ください。
以下から登録いただくと経営コラムの更新のメルマガをお送りします。(ご登録いただいたメールアドレスはメルマガ以外には使用しません。)
弊社の書籍

「中小製造業の『原価計算と値上げ交渉への疑問』にすべて答えます!」
原価計算の基礎から、原材料、人件費の上昇の値上げ計算、値上げ交渉についてわかりやすく解説しました。
「中小製造業の『製造原価と見積価格への疑問』にすべて答えます!」
製品別の原価計算や見積金額など製造業の経営者や管理者が感じる「現場のお金」の疑問についてわかりやすく解説した本です。
書籍「中小企業・小規模企業のための個別製造原価の手引書」【基礎編】【実践編】
経営コラム「原価計算と見積の基礎」を書籍化、中小企業が自ら原価を計算する時の手引書として分かりやすく解説しました。
【基礎編】アワーレートや間接費、販管費の計算など原価計算の基本
【実践編】具体的なモデルでロットの違い、多台持ちなど実務で起きる原価の違いや損失を解説
セミナー
アワーレートの計算から人と設備の費用、間接費など原価計算の基本を変わりやすく学ぶセミナーです。人件費・電気代が上昇した場合の値上げ金額もわかります。
オフライン(リアル)またはオンラインで行っています。
詳細・お申し込みはこちらから
月額5,000円で使える原価計算システム「利益まっくす」

中小企業が簡単に使える低価格の原価計算システムです。
利益まっくすの詳細は以下からお願いします。詳しい資料を無料でお送りします。



コメント