「人工知能AIの発達で仕事はどう変わるのか」  ~その2 第三次人口知能ブームの技術とシンギュラリティ~

第三次人工知能ブーム

1980年代の第二次人工知能(以降、AI)ブームは、

  • 当時の記憶装置はエキスパートシステムに入れる知識ベースに限りがあること
  • 形式化(言語化)されていない知識を扱うことが容易でない

そのため、広く普及するには至りませんでした。
 

ところがムーアの法則に従いコンピューターの演算能力、記憶容量は指数関数的に増加し、今まではできなかった大量のデータ処理ができるようになりました。インターネットが普及し、当時のエキスパートシステムでは望めなかった大量のデータ(知識ベース)が手に入るようになりました。
 

1997年にはIBMのAI ディープ・ブルーがチェスの世界チャンピオン カスパロフを破り、2016年にはグーグル傘下のAlphaGoが世界トップのイ・セドルに勝利しました。2011年にはIBMのワトソンがアメリカのクイズ番組「ジュパティ」で勝利しました。
 

こうして身近にAIが使われるようになり、再び第三次人工知能ブームが訪れました。そのカギとなる技術は機械学習とディープラーニング、ビッグデータ解析です。
 

ニューラルネットワーク

図1に示すように、生物の神経細胞をモデルにして人工のニューロンを相互に接続して学習を行うのがニューラルネットワークです。画像の入力に対して各ニューロンを通って出た答えを判定します。正しい答えを出したニューロンの重みづけを増やし、間違った答えを出したニューロンには、その重みづけを減らします。再度同じ入力を処理して、正解に近づけば再び重みづけを増やします。これを繰り返せば、常に正しい答えを出せるように「学習」します。
 

実はグーグルの創設者セルゲイプリンとラリーペイジはこのニューラルネットの研究者でした。ここからインターネットのウェブサイトの評価を重みづけするという検索エンジンの考えが生まれました。
 

図1 人工ニューロンとニューラルネット

図1 人工ニューロンとニューラルネット
 

機械学習

それまでのコンピューターは計算や思考をある語リズんで表し、プログラムを作らないと動作しません。コンピューターはプログラム以上のことはできず、自ら学習することはできませんでした。
 

心理学では「強化学習」というものがあります。これは生物の報酬系に働きかけることで、うまくいったことを強化し、失敗したことは弱めて学習します。この考え方をコンピューターに取り組み、うまくいった状態をコンピューターに理解させ、うまくいった方法に対し変数を変えて目標値に近づけば、これを繰り返して正解を出せるようになります。
 

図2の例では複数の人工ニューロンに入力されたデータの結果は、最初の状態はランダムなため間違いが含まれます。
 

この出力と正解との差に対し、重みづけをさかのぼって修正します。(逆伝播 : バックプロパゲーション と言います。) (図3) 一度、逆伝播で学習しているので、今度はより正解に近づきます。これを繰り返して精度を上げていきます。(図4)
 

図2では女性の画像は約18万のニューロンに分解され、それぞれのニューロンにランダムに重みづけがされた後、各ニューロンが男か女を判定します。各ニューロンの判定結果を集計します。ランダムに重みづけするため、最初は男性90%女性10%と、答えは間違っています。
 

正解は男性0%女性100%なので、出力に正解を入れた場合、今の答えと正解の差から正しい重みづけの値に修正します。(逆伝播:バックプロパゲーション)(図3)
 
再度女性の画像を入力して結果を判定すると、男性60%女性40%と前よりも正解に近づきます。(順伝播:プロパゲーション)(図4)
 

欲しい精度で判定できるようになるまで、これを繰り返します。
 

図2 機械学習の順伝播の仕組み

図2 機械学習の順伝播の仕組み
 

図3 機械学習の逆伝播の仕組み
図3 機械学習の逆伝播の仕組み
 

図4 機械学習の繰り返し

図4 機械学習の繰り返し
 

図5 ディープラーニング

図5 ディープラーニング
 

機械学習には、今まで述べたようにお手本がある教師あり学習と、お手本がなく、類型化(クラスタリング)により目的に近づく教師なし学習があります。機械学習が可能になった背景には、コンピューターの速度が向上し、記憶装置の容量も大きくなったため、膨大なデータを短時間で処理できるようになったことがあります。
 

深層学習(ディープラーニング)

深層学習(ディープラーニング)は、この機械学習の隠れ層を多層化したものです。(図5)
 

これにより、複雑な情報に対応できるようになり、分析精度が飛躍的に向上しました。今では機械学習で層が深くなると、誤差が小さくなりすぎて学習できなくなりした。
 

しかしオートエンコーダーなど技術により困難だった4層以上の多層ニューラルネットを学習できるようになりました。
 

このニューラルネットワークの多層化は、従来は時間と計算コストがかかる点が問題でしたが、コンピューターの高性能化や単純な演算の並列処理に優れたGPUを活用することで実用的になりました。
 

こういった技術の進歩により、特に画像認識の性能は飛躍的に向上しました。2010年から行われている「ILSVRC : Imagenet Large Scale Visual Recognition Challenge (イメージネット大規模画像認識チャレンジ)」という画像認識コンテストでは、2012年トロント大学がディープラーニング (畳み込みニューラルネット) を使用して前年の正解率74.3%に対して84.7%と他と大差をつけて優勝しました。2015年にはマイクロソフトのチームが95.18%と人間の正解率94.9%を初めて超えました。
 

2012年にはグーグルブレインはユーチューブからランダムな画像1000万枚を読み込み、猫の顔を自動(教師なし学習)で認識することに成功しました。さらにグーグルの「ニューラルイメージキャプションジェネレーター」は画像に注釈をつけることに成功しました。またフェイスブックは、逆にテキストから画像を生成することに成功しました。
 

コンピューターの自然言語理解

音声認識や自動翻訳ができるようになったコンピューターは言葉を理解できるようなったのでしょうか?
 

音声認識

アップルのSiri、グーグルの音声アシスタント、スマホの音声認識は高性能になり、日常の問い合わせに的確に答えます。では、「彼ら」は言葉を理解しているのでしょうか?
 

音声は情報の伝達手段としては正確性がなく極めて効率の悪い方法です。理由はまず個人ごとに声の大きさ、周波数(声紋)が異なります。それに言葉の切れ目にあたる音節の取出しが大変です。
 

実は現代の音声認識は「音声は聞き取れない」ことを前提に作られています。「聞き取れない」音を認識するのは確率論を用いて推測しているからです。具体的には文の並びのテンプレートを用意し、聞き取った音声が近いものを順に当てはめていきます。それも総当たりで行うと指数爆発を起こすので、過去に聞き取った音節から、次に聞こえる言葉を推測して待ち構える方法を取っています。これは膨大な音声情報があるからできる手法です。
 

グーグルの文書作成ソフト「グーグルドキュメント」に音声を入力するとこれがよく分かります。最初に聞き取った言葉が間違っていても、文を最後まで言い終わると、文の意味が正しくなるように言葉を修正します。
 

翻訳

コンピューターによる自動翻訳は第一次人工知能ブームの時から取り組まれていました。当時は元の文の構造を要素ごとに分解して、一語一語翻訳し、それを翻訳したい言語の文法に基づいて再度構成しました。しかし日本語と英語では分の構成要素が1対1にならず、主語がない日本語を、英文ではどうするかといった問題もありました。
 

現在のグーグル翻訳などは、文章の意味は無視して大量の過去の翻訳例を参照し近いものを当てはめています。論理学でいえば、演繹的でなく帰納的手法です。つまり膨大な例文から確率的に対応する言葉を見つけ、それを基に文章の構文と内容を推定しています。グーグル翻訳は決して正確ではありませんが、WEBサイトの情報を読む程度には使えます。しかも100種類以上の言語を短時間で翻訳するのは人間では不可能です。
 

第三次人工知能ブームでは、機械学習やディープラーニング、ビッグデータ解析により従来はできなかったことができるようになりました。その点でAIはかなり身近になってきました。一方、コンピューターはまだ言葉の意味を理解できないため、文脈を理解して論理を組み立てることはできません。それでも音声認識や翻訳はかなりの水準のものが実用化されています。
 

人工知能研究者の中には、飛行機の例えから「AIが言葉を理解しなくても理解しているように振舞えば、理解していると言える」という人もいます。
 

飛行機の例え

かつて発明家たちは当初鳥のように羽を羽ばたく機械を作ろうとしました。しかし成功できたのは自然に忠実にまねることを放棄して、プロペラで推力を得て滑空する方法に変えたからです。今日では巨大な飛行機が鳥よりも速く飛んでいます。AIも人間の脳とは異なる方法であっても同じ能力を持つことができると考えられます。
 

図6 鳥よりも早く飛ぶ飛行機

図6 鳥よりも早く飛ぶ飛行機
 

それでは、人間と違った方法でAIはどこまでできるようになったのでしょうか。
 

AIが小説を書いた

名古屋大学の佐藤理史教授は小説を書くコンピューター・プログラムを作成し、星新一賞に応募しました。コンピューターは文脈を理解できないため、モデルとなる文章を分解し、言葉を入れ替えても意味が通る文章をつくるようにアルゴリズムを構築しました。その結果、AIが書いた小説は一次選考は残りましたが、最終選考までは進めませんでした。
 

AIがつくったコピー

静岡大学の狩野芳伸氏は、AIによるネーミング作成ツールを開発しました。当初はほとんどがダメでした。しかし現在は作成したコピーを電通の社員に評価してもらったところ、「50%はコピーとして成立している」という評価でした。そしてAIが作成したコピーを「コピー大賞」に応募したところファイナルまで行きました。
 

AIは東大に入れるのか

新井紀子氏をリーダーに国立情報学研究所は、2011年から2016年にかけて「ロボットは東大に入れるか」というプロジェクトを立ち上げ、AIが東京大学に合格することを目指しました。2015年6月の模試では偏差値57.8をマークしましたが、東大合格を合格するには読解力に問題があり、これ以上の成績向上は不可能として中止しました。
 

その過程で、AIは検索による膨大な知識はあっても文章の読解力が致命的に弱い、AIは意味を理解できないなど「知識に比べ幼稚な知性」という課題が明らかになりました。一方、文章の読解力がない「東ロボくん」が全受験生の上位20%に入ったということで、高校生の読解力が危機的状況にあることが分かりました。
 

AIという技術はない

現在様々な場面でAIが活用されています。人そっくりに応答する場合もあり、将来AIが人に代わると思う人もいます。しかし今のAIは人の言葉は理解できず、事前につくられたプログラムに従って、その場面に適した応答を返しているにすぎません。
 

しかし、AIといってもその中身は機械学習、深層学習、ビッグデータ解析、音声認識、自動翻訳など異なった技術があります。その点で現在はAIというより、図のような個別技術の集まりと考えた方がよさそうです。
 

図7 AIという技術

図7 AIという技術
 

第一次人工知能ブームで、記号論理学による万能論理マシンという人工知能への挑戦は、指数爆発とフレーム問題のため、簡単なパズルしか解けないという結果に終わりました。
 

第二次人工知能ブームでは、万能論理マシンという遠大な目標はあきらめ、知識ベースを基にしたエキスパートシステムにより現実の問題解決に取り組みましたが、膨大な知識をコンピューターに教え込ませることの大変さと、依然として残るフレーム問題のため限られた用途しか活用されませんでした。
 

その後インターネットの普及により膨大な知識ベースが使えるようになり、機械学習やディープラーニングにより画像の判別など今までのコンピューターにはできなかったことができるようになりました。機械学習ではコンピューターが自ら特徴点を見つけ、処理結果を反映させて、判定を向上させる学習機能を獲得しました。
 

しかし翻訳や音声認識ができるようになっても、確率的な手法で適切な言葉を当てはめているにすぎず、言葉の文脈を理解できません。同様にセンター試験や小説を書くことも、人間のような言葉の意味を理解して考えるのでなく、確率的に適切なものを選んでいるにすぎません。一方、生物のふるまいから問題を解決する取り組みがあります。
 

生命工学的アプローチ

セルオートマトン

1952年に生物の自己複製機能をモデル化するため数学者のウラムとフォン・ノイマンによって考案されたものです。コンピューター上の複数のセルで構成され「隣に黒があれば黒になる」「両隣が白なら白になる」のようなある一定のルールに従った場合、コンピューター上のセルは生命のように自己増殖します。
 

余談ですが、1952年、まだコンピューターが簡単な計算を繰り返すことしかできなかった時代に、頭の中だけでこのセルオートマシンを考えたフォン・ノイマンという人は、天才的な頭脳も持ち主だったようです。
 

1982年スティーブン・ウルフラムとクリストファー・ラングトンはセルオートマトンの増殖のパターンは4つのパターンがあることを発見しました。
 

  • クラス1
  •  時間が経つと動きが全くなくなってしまう

  • クラス2
  •  周期的な動きを繰り返す

  • クラス3
  •  でたらめに見える模様が出現(カオス)

  • クラス4
  •  複雑なパターン(カオスの縁)

 

このクラス4は周期的でなく、かといってランダムでもない、生命に見られるような自己増殖を示しました。そしてこのクラス4は計算万能性を示すことが分かり、これはライプニッツの言う「人間が行うあらゆる論理的な思考」ができることを示しました。
 

群知能

コンピューターでも解くのが難しい「最短経路問題」などの最適化問題を、ミツバチなどの生物は集団で実現しています。ミツバチは巣に収まりきらないほど個体数が増えると、新しい場所を求めて引っ越しをします。その際、四方に散った働きバチは、魅力的な場所を見つけたハチは巣に戻り8の字ダンスをして仲間に場所を知らせます。このとき場所が魅力的なほどダンスの時間は長くなります。そうすると魅力的な場所に行くハチの数が徐々に増えて最も良い場所にハチの群れが集まります。つまり群れの力で最適化問題を解決しています。
 

1992年マルコ・ドリゴはコンピューター上でアリの群れを再現して最短経路を求めるアルゴリズム (蟻コロニー最適化法)を開発しました。さらに蟻コロニー最適化法を用いて巡回セールスマン問題を解く方法を考案しました。
 

遺伝アルゴリズム

生物進化の仕組みをアルゴリズム化し、コンピューター上で人工生命が進化していく仕組みを実現したもので、1975年ジョン・H・ホランドによって提案されました。これは以下のようなものです。
 

  1. 最初はランダムに生成されたプログラムがたくさんあるところからスタートする。
  2. 性能や適合度の高いプログラムは増殖させ、性能や適合度の低いプログラムは死滅させる。これは確率的に行う。(再生 : reproduction)
  3. 2つのプログラムを途中の部分で時々ランダムに入れ替えてつなぎ変える。(交差 : crossover)
  4. 時々プログラムに突然変異が起こり、1部分がランダムに書き換えられる。
  5. 再生、公差、突然変異を繰り返す

 

遺伝アルゴリズムは膨大な試行誤差をコンピューターで高速に行うことができ、創薬の開発に使われている他、航空機や建築物の設計にも使われています。
 

一方私たち生命は、実体として身体を持っています。私たちが対象を認識したり、意味を理解するためには、主体としての身体が欠かせません。
 

認識における身体の必要性

例えばグラスにワインが注がれている写真を見ても、コンピューターがそれを認識(理解)するのは困難です。グラスやワインは物体なのでその特性を定義すれば認識することはできるかもしれません。しかし注ぐというのは行為なので、行為する主体がなければ理解できません。
 
図8 グラスに注がれる赤ワイン

図8 グラスに注がれる赤ワイン
 

この認識するためには主体としての身体が必要なのは他の動物でも一緒です。

1963年ヘルドとハインは2匹の子猫を使ったゴンドラ猫の実験を行いました。生後歩けるようになったばかりの子猫を1日3時間、図15のような装置に入れました。違いは一方の猫は自分の脚で歩くことができますが、もう一方の猫は歩くことができません。2匹の見ている景色は全く同じです。
 
図9 ゴンドラ猫の実験

図9 ゴンドラ猫の実験

 
実験の結果、この装置から解放された直後、自分の脚で歩くことができた猫は視覚が正常に機能しました。しかし自分の脚で歩くことができなかった猫は空間認識能力に支障をきたし、ものにぶつかったり障害物を避けられなかったりしました。

つまり私たちが空間を正しく認識するためには視覚情報だけでなく、自分から運動する必要があるのです。
 

シンギュラリティはやってくる?

シンギュラリティとは

レイ・カーツワイル、ヴァーナーヴィンジなどは、今後もムーアの法則に従いコンピューターの能力が指数関数的に向上すれば、いずれ自らを進化させるプログラムを持つようになると考えます。それは人間の学習に比べて極めて高速に進行するため、この汎用AIはいずれ人間の知性を超える特異点を迎えると考えました。これがシンギュラリティです。レイ・カーツワイル氏は2045年、ヴァーナーヴィンジは21世紀半ばと予想しています。
 

36.8ペタフロップスという人間の脳の2倍のスピードで動作するコンピューター上で、AI「ビジーチャイルド」に自らを進化させるプログラムを入れます。このAIは自ら学習し、問題を解き、その結果を判定します。そして、より正しい問題を解けるように自らのプログラムを書き換え、デバッグもします。このAIがインターネットに接続し、何エクサバイトものデータを収集しつづければ、ついには人工超知能が誕生すると予言しました。
 

このシンギュラリティについてレイ・カーツワイルは、

特異点に到達すれば、我々の生物的な身体と脳の限界を超えることが可能になり、運命を超えた力を手にすることになる。死という宿命も思うままにでき、好きなだけ長く生きることができるだろう。(中略)特異点とは我々の生物としての思考と存在が、自らのつくりだしたテクノロジーと融合する臨界点であり、その世界は依然として人間的であっても生物としての基盤を超越している。特異点以降の世界では、人間と機械、物理的な現実とバーチャルリアリティとの間には区別が存在しない。

 

このシンギュラリティに対して、ビル・ゲイツ、イーロン・マスク、スティーブン・ホーキンスらは逆に人工知能の開発に強い懸念を示しています。

人間には、世界を内面化して、頭の中で「こうなったら、どうなるのだろう?」と考える能力がある。つまり、自然淘汰より何千倍も速く、たくさんの問題を解くことができる。シミュレーションをより高速に実行する手段を作り上げた人間は、人間と下等動物が全く違うのと同様に、我々の過去と根本的に異なる時代へと突入しつつある。人間の視点からすると、この変化は、ほとんど一瞬のうちにこれまでの法則をすべて破棄し、制御がほとんど不可能なくらいの指数関数的な暴走に向かっているに等しい
ヴァーナーヴィンジ 「テクノロジーの特異点」1993年

 

超インテリジェントマシンとは、どれほど賢い人間の知的活動をもすべて上回るほどの機械であるのだとしよう。機械の設計も、知的な活動の一つなので、超インテリジェントマシンなら、さらに高度な機械を発明することができるだろう。そうなると間違いなく、「知能の爆発」が起こり、人間の知能ははるか後方に取り残される。したがって、人間の超インテリジェントマシンの最初の1台だけ発明すれば、あとはもう何も作る必要はない
アーヴィングジョングッド 「超インテリジェントマシン1号機についての考察」1965年

 

現在は「シンギュラリティが来る」という考えと、「シンギュラリティは来ない」という考えがあります。
 

シンギュラリティ派の主張(汎用AIによる楽園)

コンピューターの進歩は指数関数的に進む。人間の論理、思考がコンピューターのプログラムに書き換えでき、今後はそれ以外の意識なども脳をリバースエンジニアリングすれば解明できる。そうすれば脳と同じ構成をコンピューターに実現し、脳をコンピューターにアップローディングすることで永遠に生き続けることができる。

さらにコンピューター(強いAI)に自らが進歩するプログラムを入れることで、人間を超越する知性をコンピューターが獲得し、人間はその体の一部をコンピューターと一体化して、超知能を獲得し争いのない平和な社会を実現する。
 

反シンギュラリティ派の主張(汎用AIが人類を滅ぼす)

そのような汎用人工知能を人間は制御することはできず、人類が滅亡する可能性もある。そのような開発は中断し、人工知能は、人類の知性を超えない人類と共存するものに限定すべきだ。
 

シンギュラリティは来ない派(弱いAI論者)

AIが実現できたのは、高速でのデータ処理演算と、画像認識に過ぎない。フレーム問題はいまだ解決されず画像を認識するためには膨大なデータを与えなければならない。翻訳や音声認識も統計的に正しい答えを見つけてきているだけで、意味を理解しているわけではない。

これは認識するための主体となる自己がないためである。今日は大量のデータ分析から人間に判断の元となる材料を提供してくれるが、考えたり判断したりする作業は今後も人間に求められる。
 

生命論的アプローチからのAI論者

人工生命の研究はこれからどんどん進み、記号論理学では解決できなかった問題も解決できるようになる。さらにAIに意識を持たせるためにロボットのような体を与えて、自らの行為とその反応から現実を認識し学習することで、意識を持ち人とコミュニケーションできるAIが誕生する。
 

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