0.2.原価計算の基本まとめ | 製品別の原価計算の基礎を解説

原価計算の基本まとめ|製造業のための原価の考え方

中小製造業の原価計算の基本|見積・利益に必要な考え方を解説

製品別の原価や原価計算におけるアワーレート、間接費の考え方など原価の基本を解説します

売上は増えているのに利益が減少している。
見積では利益があるはずなのに、実際には利益が残らない。

問題は、原価が正しく計算・管理できていないためです。
製造業の場合、材料費、作業者の人件費の他、設備や工場の費用、間接部門の費用まで含めなければ、 製品ごとの原価や適正な見積金額がわかりません。

このページは、次の順序で原価計算の基本を説明します。

  • 原価とは何か、なぜ原価が必要なのか
  • 製品別の原価をどう考えるのか
  • 人と設備のアワーレートの考え方
  • 間接費をどう原価に入れるのか
  • 人と設備の組合せによる原価の違い

「原価について、まず理解したい」「アワーレートや間接費をどう計算すればよいか知りたい」 という場合、順に読むと全体像が把握できます。

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原価とは何か?

原価計算というと、複雑な計算式や間接費の配分方法を考えてしまいます。
しかし大切なのは、原価とは何か、なぜ必要なのかです。

製造業が利益を確保するためには
「いくらでできるのか、適切な見積金額の決定」
「いくらでできたのか、実績原価の把握」
この2つです。
そのためには、製品ごとの適切な原価の計算と、実績原価の把握が必要です。

そこで、まず原価の全体像と、そして材料費・労務費・設備費・間接費といった費用の考え方を理解します。

原価の役割が分かれば、次は「製品毎の原価の考え方」です。
原価を適切に計算するためには、工程毎の原価を計算する必要があります。

製品別の原価はどのように計算するのか?工程ごとの原価計算

会社全体で原価がどれだけか分かっても、それだけでは利益を増やすヒントになりません。
利益を増やすのに必要なのは、製品毎の原価がどれだけか把握することです。

そのためには、各製品の材料費・外注費と、工程毎の加工費という考え方が必要です。
製品毎の原価がわかって初めて、その製品が儲かっているかどうかがわかります。

工程毎の原価を計算する際に重要なのが、時間あたりの単価、すなわちアワーレートです。
まずは人のアワーレートから解説します。

人のアワーレート|人件費からどうやってアワーレートを計算するのか

人のアワーレートとは、作業者が1時間生産したときの費用です。
人のアワーレートが適切でなければ、工程毎の適切な原価が計算できません。

ポイントは、

  • 年間の平均アワーレートを計算
  • 人の費用は給与だけでなく賞与や社会保険料も含めて考える
  • 人の時間は就業時間でなく、実際に価値を生む稼働時間で考える
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人のアワーレートの概要を理解したい方はこちら

より詳しく知りたい方はこちら

人の費用が分かったら、次は設備の費用です。
設備は人と違い、償却費やランニングコスト、稼働率まで含めて考える必要があります。

設備のアワーレート|設備費と稼働率の考え方

設備のアワーレートは、1時間に発生する設備の費用です。
これは設備にかかる年間の費用を設備の年間時間で割って、時間単価を計算したものです。
設備の費用は、設備の購入費用と、電気代や修繕費などのランニングコストです。
同じ設備でも年間の稼働時間や稼働率で設備のアワーレートは大きく変わります。
実際の使用状態に合わせた適切な計算をしなければ、原価を誤ってしまいます。

設備のアワーレートの全体像をまず理解したい方はこちら

より詳しく知りたい方はこちら

人と設備のアワーレートだけでは不十分です。
製造現場では、直接は見えない費用の間接費も原価に反映させる必要があります。

間接費とは?原価に入れなければ見積が低すぎる原因になってしまう

間接部門の人件費や工場の経費など間接費は、製品毎、工程毎に「どれだけ発生したのか」わかりません。
しかし工場の経費の中で割合は大きく、これを原価に反映しなければ、低すぎる見積になってしまいます。

まず「間接費とは何か、販管費とどう違うのか、原価計算全体の中でどのように考えるのか」を理解します。

まず間接費について理解したい方はこちら

間接費の分配など、より詳しく知りたい方はこちら

人だけ、設備だけの現場であれば、工程毎の原価計算は簡単です。
実際は、人と設備の組合せで生産する場合があります。その組み合わせも変動する場合があります。
人と設備の組合せによって、適切な原価を計算する必要があります。

人と設備の組合せで原価はどう変わるのか

製造現場では、人だけで作る製品もあれば、人と設備を組み合わせる製品、完全に自動化された設備で作る製品もあります。
この違いによって、原価は変わります。

自動化することで設備の費用は増えても、人が減り、稼働時間が長くなれば設備のアワーレートは下がります。
工程毎の原価を適切に計算するためには、人と設備の組合せを正しく理解し、アワーレートを適切に計算する必要があります。

原価計算の基本 まとめ

原価計算は、単なる会計上の数字ではありません。
製品毎の利益を把握し、受注交渉や値上げ、原価低減を行う際のものさしとして使われる基準です。

そのため、原価とは何かを理解した上、製品別、工程毎の原価の考え方、人と設備のアワーレート、 間接費の分配など、正しく理解することが重要です。
その結果、なぜこの見積では利益が出ないのか、値上げ、あるいは原価低減など、どう対応すればよいかが分かります。

製品別の原価が把握できたら「粗利をいくらにすればいいのか、販管費や利益はどう考えるのか」つまり売価の決定です。
これについては、次のまとめページ「見積と価格の決め方」で解説します。

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見積と価格の決め方
「製品別の原価から見積金額をどう決めるのか、販管費や利益をどう考えるのか」次のまとめページで確認できます。

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